アメリカ人との婚姻手続|配偶者ビザ申請専門の行政書士が解説

(2024年6月更新)

アメリカ人と日本人が国際結婚を行って日本で暮らすためにはビザが必要です。配偶者ビザの場合、双方の国で婚姻が法的に成立していることが条件です。アメリカ人との国際結婚の手続きは、州によって法的要件や制度が異なり、また同じ州でも郡で微妙に手続きが異なるところがあります。

この記事は、東京新宿区で外国人のビザや帰化申請の専門家のフィラール行政書士事務所がアメリカ人との婚姻の手続きについて解説します。

早く結婚手続が完了できる順番は?

手続きの流れです。どちらの国から進めても構いませんが、現在お住まいになっている国など、それぞれの状況は異なっていますので、どちらが楽だとか早いとかは一概に言い難いところがありまが、アメリカ人との国際結婚の場合ですとお二人が現在住んでいる国から始めることを、まず考えた方が良いでしょう。

マリッジライセンスの手続きの期間、待期期間を考えると日本でお二人がすんでいるのであれば日本から手続きを進める方が早く結婚手続きが完了するでしょう。

 

結婚に関してのアメリカの法・制度

アメリカ人との 結婚年齢

法律で定められた婚姻可能年齢は州によって異なります。ほとんどの州は18歳ですが、18歳未満でも、いくつかの州では親もしく後見人、または裁判所の同意があれば結婚が可能な州もあります。

アメリカで婚姻手続きを先に行う

まずマリッジライセンスの取得を進めていきます。

州によって法や申請手続きがことなります。発行されたマリッジライセンスは、その州でのみ有効であるところが多いです。

アメリカ側の婚姻手続き

婚姻の手続き用意する書類は、州によって違います。

基本的な流れは次の通りです。

1)マリッジライセンスを取得

2)宣誓による結婚式

3)婚姻証明書を入手

マリッジライセンスの取得

市や郡役場(the County Clerk’s Office/the Marriage Bureau sectionなど)でマリッジライセンスを取得します。オンラインで取得できる所もあります。
州によっては待機期間がある所もあります。この場合申請しても、すぐにマリッジライセンスを取得できません。たとえばペンシルバニア州のように72時間の待機期間を設けています。だいたい即日取得できるようですが1日から6日程度の期間をとっているようです。
また、マリッジライセンスを取得してもさらに待機期間を設けている州もあります。

 

必要な書類

マリッジライセンス(marriage license)の取得に必要な書類 代表例です。

  • 出生証明書
  • 不要な州もあります。日本人は戸籍謄本等
  • 写真付き身分証明書
    Social Security Number state-issued identification card, drivers license, passport など
  • 日本人の婚姻要件具備証明書
  • 日本人書類の英訳

宣誓による結婚式

多くの州でマリッジライセンスは有効期限があります。州によっても有効期限は異なります。(有効期限が無い州もあります)。

有効期限内に挙式を行います。婚姻は市や郡の役場(the County Clerk’s Office )で執り行われます。役場のオフィスが挙行可能かどか等の市民婚の内容について、市や郡役場等に詳細を問い合わせてみると良いでしょう。

司式者は資格をもっている人です。司祭、聖職者、またはラビ、判事や結婚委員( Marriage Commissioner :自治体の事務員等)などの方が司式者となります。この方によって挙式が執り行われます。マリッジライセンスに当事者、証人、司式者の署名を行います。

婚姻証明書の入手( Certificate of Marriage )

挙式後、司式者がシティクラークに必要書類を提出します。その後、結婚証明書(Certificate of Marriage)が送付されます。
これでアメリカ側の婚姻手続きが完了です。その場で写しをもらい、後日正式な結婚証明書が郵送というパターンもあるようです。

 

 日本側の婚姻手続き

日本大使館もしくは日本へ持ち帰り市町村役場で婚姻手続きを行います。

用意するもの

  • 婚姻届
  • アメリカ側の婚姻で入手した「結婚証明書」(Certificate of Marriage)
  • 上記の和訳した文書
  • 戸籍謄本
  • パスポートなど本人確認書類

これで日本側での婚姻手続きも完了です。

繰り返しになりますが、米国の婚姻手続きは、州によって異なります。また郡などによっても異なる場合があります。同様に日本方式でも日本の市町村役場によって提出する書類が異なる場合もあります。必ず、それぞれの提出先に事前に書類などを確認してください。またその後の作業が効率的に進められます。

日本で先に結婚手続きを行う

 

アメリカ人の「婚姻要件具備証明書」について

外国人との国際結婚では、日本側の婚姻手続きに関して外国人の「婚姻要件具備証明書」を日本の市町村役場に提出する必要があります。

しかしアメリカの場合は、「婚姻要件具備証明書」の発行がありませんので、米国大使館で「宣誓供述書」(SINGLE AFFIDAVIT FOR MARRIAGE)を入手して「婚姻要件具備証明書」の代わりに提出することになります。
アメリカ人の配偶者が日本のアメリカ大使館、領事館の公証サービスに事前に予約し、訪問して取得します。

用意するもの

  • 米国人配偶者のパスポート

 日本側の婚姻手続き

日本の市町村役場に婚姻届とともに準備した書類を提出します。

日本人が用意するもの

  • 日本人の戸籍謄本

アメリカ人が用意するもの

  • 婚姻要件具備証明書

「宣誓供述書」(SINGLE AFFIDAVIT FOR MARRIAGE)を提出

  • パスポートなど

 アメリカ側での婚姻手続

日本側での婚姻が成立すると米国側でも婚姻が成立します。特にアメリカ側に届けるものはありません。婚姻の証明は日本の市町村役場で発行した「婚姻届受理証明書」が唯一の証明書となります。アメリカ政府は、海外で行われた結婚については結婚証明書を発行していません。したがい在日米国大使館や領事館で婚姻証明書は発行されません。

これで婚姻手続きは完了です。

 

専門家のサポートをうけることもよい方法です

いかがでしたでしょうか。

日本やアメリカでの婚姻手続きは時間がかかります。役所へ申請について慣れていない方が行うと、一日仕事になったり、二度手間になったりと、労力のわりに、ずいぶん効率がわるくなるかもしれませんね。また、アメリカでの役所の手続きに思った以上に時間がかかることも、とてもストレスになってしまうかもしれません。

もし、日本で一緒に暮らす事を決めた場合は、この後にさらに大きな手続きが待っています。お相手のアメリカ人の方が日本で暮らすためのビザの手続きですね。

また、すでにビザ持っていてもビザの変更とこともあるでしょう。こういったビザの申請は婚姻手続きと同じくらい、場合によってはそれ以上の準備にずいぶん多くの手間と時間がかかります。おそらく精神的にも、肉体的にもかなりご負担がかかるのではないでしょうか。忍耐の連続の作業となってしまうかもしれないですね。

もし、お二人にビザの許可の条件に対して気がかりなこと、お悩み事がある場合はなおさらでしょう。むしろそういった方の方が多いかもしれません。中には、なんとかご自身たちだけで対応しようとする方もいらっしゃいますが、「うまくいかない」、つまり許可されないことが時々あります。

日本で夫婦一緒に暮らすとなると、ビザの手続き以外にも準備することがたくさんあるでしょう。確実に二人が日本で暮らせるよう、ビザの申請については専門家にお任せすることも良い方法ではないでしょうか。

 

次の記事はフィラール行政書士事務所での配偶者ビザのサポートの内容と進め方を記載しました。よろしければご検討してみてください。

配偶者ビザの申請方法ついて

https://firstbase.info/haigusha-visa/

 

 

参考記事(こちらもお勧めです)

配偶者ビザの必要書類に関し

https://firstbase.info/partner-marrige-visa-eligibility-documents1/

短期滞在ビザから配偶者ビザへの変更

https://firstbase.info/partner-marrige-visa-change-fm-short-term-visa/

 

[この記事の執筆者]

行政書士 山川鬪志

フィラール行政書士事務所 代表

専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化申請

保有資格:申請取次行政書士

 

 

https://www.moj.go.jp/

https://www.moj.go.jp/isa/index.html

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