フィリピン人との国際結婚手続きのやり方

フィリピンに先に行って国際結婚の手続きを行う場合は、婚姻手続きに必要な書類が多く、訪問する役所もいくつかあるので大変です。またマリッジライセンスの取得まで約2週間必要です。 その前に婚前講座に出席が必要な場合があります。さらに 結婚式の予約も行わなければなりません。

限られた滞在スケジュールです。 短期間で効率よく進めるのは少し難しいかもしれません。 そのために計画をしっかり作る必要があります。

 フィリピン人の方との結婚手続き

フィリピン人の方と御婚約おめでとうございます!

新宿・高田馬場のファーストベース行政書士事務所がフィリピン人との国際結婚の手続きと日本で暮らす配偶者ビザの申請について説明します。

フィリピン人との国際結婚の手続きを調べているのでしょうか。 おそらく様々なwebサイト、いろんな方のブログなどをお読みになって情報を収集されているのでしょうね。
調べているのは、手続きの内容でしょうか。 手続きの順番でしょうか。 ひとりで調べていくと、なんだか大変だなぁと感じませんでしたか。
フィリピンの方から結婚の手続きを始めるのでしょうか。 それとも日本からですか。

どちらの国から結婚手続きを進めるにしても、書類と提出先といった準備の流れが難しく感じていませんか。 大きな流れを把握して手続きを順番に確認していけば、きっと理解が深まるかもしれません。

 

コラム 2019年フィリピンにおける国際結婚データ

・2019年フィリピン人同士の結婚は41万6千件でした。
・全体の結婚数のうちで民事婚が38.6%カトリック教会婚が36.2%ですが25〜34歳の男女では一番多かったのがカトリック教会婚でした。

・結婚の登録が多い月は12月(12%)2月(11.5%)5月(11.1%)となっています。

国際結婚の数字はどうでしょう。

・2019年フィリピン国内で登録された国際結婚は1万5千件でした。
・男性が日本人 女性がフィリピン人のカップルは1417件とアメリカ人についで2番目に多い件数でした。

・国籍別の件数はアメリカ人3648件、次に日本人1417件、英国人891件、韓国人842件の順となっています。

(2019 Philippine Marriage Statistics; The Philippine Statistics Authorityより引用)

 

それでは、婚姻の手続きについて日本が先とフィリピンから先に行う場合とそれぞれを説明していきます。

婚姻手続きでの重要な書類とは

フィリピン人との国際結婚の手続きを進める時に、どうやって取得するか考えなくてはならない書類が「婚姻要件具備証明書」です。 「何それ?」と疑問に思う方もいると思います。 確かに多くのみなさまは、これまで聞いたことがない書類だと思います。

お互いが日本人の場合は、婚姻届を書いて役所に提出して婚姻手続きは完了します。しかし国際結婚となると、少々話が違ってきます。

日本人の方については、その方の戸籍謄本をみれば、結婚ができるかどうか、つまり法的に要件を満たしているかが役所の方にも容易に判断がつきますが、いきなり外国の方が婚姻届をもって役所に行っても役所の人は、「この人、一体どういう方。結婚出来る方?」をなるわけです。

国際結婚手続きにおいて、これを法的に証明するのが「婚姻要件具備証明書」です。

日本人の婚姻要件具備証明書には「独身であって、かつ婚姻能力を有し相手方と結婚するにつき、日本国法上何等の法律的障害のないことを証明する」といった記載があります。

似ているようですが、独身証明書とは違います。日本の市町村役場で、独身証明書の発行もあります。こちらは結婚相談所などに入会するための証明に利用されているようです。混同されないよう気を付けた方が良いでしょう。

婚姻の法律で2つの要件について

フィリピンと日本、それぞれの国の法律で比較してみましょう。

  • 婚姻適齢年齢

法律上婚姻ができる年齢のことです。

日本

従来は女性が16歳からでしたが2022年4月施行の改正で男女ともに18歳からとなりました。

フィリピン

男女ともに18歳です。フィリピンの家族法では年齢によって婚姻手続きが異なります。

少し細かいので以下のコラムにまとめました。

 

・コラム  婚姻年齢で異なるフィリピンの婚姻手続き

18歳以上21歳未満

18歳以上21歳未満の場合は、両親などの宣誓同意書が必要です。21歳に達した後もお互いの意思で夫婦として生活してる場合を除き、婚姻が同意なしに行われた場合は取消すことが可能となります。(家族法14条、45条1号)

21歳以上25歳未満
両親等に助言を求める義務があります。助言を得なかった場合、適切な助言ではない場合は婚姻届の公告が完了した後3ヵ月経過するまで婚姻許可証が発行されません。
助言を求めた旨の宣誓書と与えられた助言を記載した文書を申請時に添付する必要があります。(家族法15条)

  • 再婚待期期間

前に結婚歴がある方で離婚後ある一定の期間待たないと次の結婚ができない期間のことです。

日本では再婚ができない期間として前婚の解消後100日を経過しないと女性は再婚できません。

フィリピン法では離婚という規定がないために、再婚待期期間の概念もありません。再婚待期期間については、フィリピン女性も日本法が適用されます。

 

日本から先に結婚手続きを行う場合

フィリピン人の方がすでに有効な在留資格、中長期のビザを持っている方は日本から先に結婚手続きを行う場合が多いです。

手続きの流れとしては、フィリピン人の「婚姻要件具備証明書」の取得⇒日本側の婚姻手続き⇒フィリピン側の婚姻手続きという順番になります

 

フィリピン人の「婚姻要件具備証明書」について

まず日本にあるフィリピン大使館に、訪問または郵送でフィリピン人の婚姻要件具備証明書を取得します。訪問の場合は、必ず配偶者となる日本人と一緒に訪問しなければなりません。現在フィリピン大使館では、短期ビザで来日したフィリピン人には、婚姻要件具備証明書を発行していません。

フィリピン人の方が用意するもの

  • 申請用紙 記入済のもの
  • パスポート
  • 在留カードまたは日本での在留資格がわかるもの
  • 出生証明書:PSA発行のフィリピン外務省認証(アポスティーユ認証)済のもの
  • 独身証明書(CENOMAR)
  • 独身者の宣誓供述書(Affidavit for Single Applicants)

PSA発行のフィリピン外務省認証(アポスティーユ認証)済のもの

  • 証明写真  パスポートサイズ

-18歳から25歳の初婚フィリピン国籍者の方
以下の書類が追加されます。

  • 18歳以上20歳以下の場合 – 両親の同意宣誓供述書
  • 21歳以上25歳以下の場合 – 両親の承諾宣誓書

両親がフィリピンに居住している場合は、
両親の同意書・承諾書:フィリピン国内の公証役場で公証し、フィリピン外務省にて認証(DFA認証)、およびアポスティーユ認証を行ったものをフィリピン大使館に提出します。

  • 両親が日本に居住している場合 :フィリピン大使館に来館し作成します。
  • 両親が亡くなられている場合  : PSA発行の死亡証明書 フィリピン外務省で認証済(DFA認証)の書類を提出します。

 

日本人の方が用意するもの

  • 戸籍謄本
  • 身分証明書:パスポートや運転免許証など
  • 証明写真: パスポートサイズ
  • LCCM宣誓供述書:日本人申請者用のものです。
・コラム フィリピンの出生証明書

・フィリピンには日本のような戸籍がありません。先ほど必要書類で出てきた「出生証明書」が家族の関係を示す書類として使われます。

・フィリピンの出生証明書には出生地や誕生日など本人の出生に係る情報の他に、両親の名前、国籍や結婚した場所など戸籍にあるような家族の情報が記載されています。

 

日本側の婚姻手続き

市町村役場へ行き婚姻届けを提出します。

  • 婚姻届
  • フィリピン人の方の婚姻要件具備証明書
  • 婚姻要件具備証明書の日本語翻訳文
  • 出生証明書:PSA発行のフィリピン外務省認証(アポスティーユ認証)済
  • 出生証明書の日本語翻訳文
  • 独身証明書:PSA発行のフィリピン外務省認証(アポスティーユ認証)済
  • 独身証明書の日本語翻訳文

以上で日本側の婚姻が成立します。

フィリピン側の婚姻手続き

フィリピン大使館へ婚姻届(ROM:Report of Marriage)を提出します 。訪問または郵送でおこないます。

訪問の場合は予約制です。また、かならずお二人揃って訪問して申請します。

郵送の場合は、フィリピン側の婚姻届(ROM)の記入内容のチェックのために、郵送前に電子メールで必要な書類と一緒に送付します。

問題がなければ日本の公証人役場でROMを1部に公証を受けます。ほかの書類と一緒にフィリピン大使館(市民登録課/ROM)宛てに送付します。

 

用意する書類

  • フィリピン側の婚姻届申請書

フィリピン大使館のホームページからダウンロードして、申請前に記入しておきます。

  • 有効なパスポート

そのデータページのコピー

  • 婚姻届の記載事項証明書

提出した日本の役所から入手します。

  • 婚姻事項が記載されている戸籍謄本
  • 証明写真

パスポートサイズ

  • 返信用封筒レターパック510

(郵便局またはコンビニエンスストアで購入出来ます)

フィリピン大使館、日本の役所への提出書類については事前に提出先に確認を行ってください。特にフィリピン大使館への提出書類は部数や種類が多いので部数や必要書類に変更などが無いか必ず確認してください。

フィリピンで先に結婚手続きを行う場合

フィリピンの方が現地にお住まいの場合もしくは、フィリピンへ日本人が訪問して結婚手続きを行う場合はこちらのパターンが多いのではないでしょうか。

 

日本人配偶者の「婚姻要件具備証明書」を入手

フィリピンの日本大使館へ行き日本人の方の婚姻要件具備証明書を入手します。

用意する書類 

  • 申請書
  • 戸籍謄(抄)本

3ヵ月以内発行のものです。

日本人の方が婚姻の経験がある場合は「離婚証明書」も日本大使館で作成します。戸籍謄(抄)本を確認して、前婚の婚姻及び婚姻 解消(離婚等)が記載あるかどうかを念のために確認してください。

  • パスポート
  • フィリピン人の方の出生証明書謄本(Birth Certificate)

※フィリピン統計局(PSA:旧NSO)もしくは地方民事登録局(Local Civil Registrar)で入手します。
18才未満のフィリピン人の方は結婚できません。

申請する方は、日本人の方本人のみです。交付を受ける方も同様です。申請日の翌日(大使館営業日)に交付されます。午後申請の場合は翌日午後に交付です。英文で発行されます。

フィリピン側での婚姻手続

フィリピン側の婚姻の手続は、フィリピン人の方がお住まいの市町村役場で行います。

こちらも準備の早い段階で、提出する市町村役場に手続きや必要書類の確認等を行ってください。申請場所や地域によって異なる場合や急に制度変更などで変更や追加資料が必要になる場合があります。

流れとしては
(1)マリッジライセンスの申請⇒(2)公示・マリッジライセンスの取得⇒(3)挙式・婚姻証明書の入手
となります。順を追って説明しましょう。

(1)マリッジライセンスの申請

マリッジライセンスとは、婚姻許可証のことです。
この申請を行うことからフィリピン側での婚姻の手続きが始まります。

フィリピン人の方がお住まいの市町村役場にマリッジライセンスの申請を行います。この時に日本人の婚姻要件具備証明書が必要となります。

  • 婚姻要件具備証明書
  • 出生証明書 (Birth certificate)

こちらについては、どちらも日本大使館で取得します。

フィリピン人の必要書類

  • セノマー Cenomar
    日本人のセノマーも必要です。 PSAで取得します。
  • 出生証明書
  • 有効なID
  • コミュニティー納税証明書(Cedula:COMMUNITY TAX CERTIFICATES )
婚前講座(PMOC)の受講について
婚前講座 PMOC (Pre-Marriage Orientation and Counseling)を受けることがマリッジライセンス申請の前提となっている所もあります。PMOCの受講は市の保健局(local City Health’s office)に申し込みます。

マリッジライセンス申請の時に受講済の証明書も提出します。

  • 婚前セミナー受講証明書(Certificate of attendance in pre-marriage seminar)

PMOCプログラムは結婚前オリエンテーションセミナー(PMO)と結婚前カウンセリングセミナー(PMC)のセッションに分かれます。。PMOは年齢に限りなくすべての結婚許可申請者が出席条件、PMCは18歳から25歳の結婚許可申請者のみ出席条件となります。

これから夫婦となるカップルに夫として妻としての役割を果たすための情報提供と結婚生活、配偶者、将来の親、家族としての責任を備えておくことを目的としたセミナーです。

(2)公示・マリッジライセンスの取得

マリッジライセンスの申請が受理されると、10日間の公示期間があります。申請者の名前等が地方民事登録官事務所に公示され、問題がなければマリッジライセンスが交付されます。

有効期間は120日です。有効期間内に挙式を行わなければなりません。

(3)挙式・婚姻証明書の入手

フィリピンで法的に婚姻を成立するためには、挙式を行う必要があります。婚姻挙行担当官が挙式を執り行う法的権限を持っています。この人と成人の2名の証人の面前で宣誓をおこない、当事者と証人が婚姻証明書に署名を行います。

署名を行った婚姻証明書を婚姻挙行担当官が認証します。これにより婚姻が成立して、婚姻証明書が婚姻挙行担当官より挙行地のフィリピン市町村役場に送付され、地方民事登記官により登録が行われます。

登録完了により婚姻証明書が入手可能となります。挙式を行った場所あるいはフィリピン人の住んでいる所の市民登録所(the local civil registry)で婚姻証明書を受け取ることができます。

これでフィリピン側の婚姻手続きが完了しました。

日本側での手続き

フィリピンにある日本大使館もしくは日本の市町村役場に提出します。

用意する書類

  • 婚姻届出書
  • 戸籍謄(抄)本
  • 日本人およびフィリピン人の方のパスポート(写) もしくはフィリピン人の出生証明書
  • 上記の日本語翻訳文
  • 婚姻証明書
  • 婚姻証明書の日本語翻訳文

これで日本側の手続きも完了します。

コラム 3文字などの略語

これまででてきたフィリピン書類申請関連の主要な3文字などの略語(官公庁、書類)です。

ROM:婚姻届出書(Report of Marriage)

COM:婚姻証明書(Certificate of Marriage )

LCCM:婚姻要件具備証明書(Legal Capacity to Contract Marriage)

PSA :フィリピン統計局(Philippine Statistics Authority)
NSOなどフィリピンにあったいくつかの主要な統計機関が2013年に統合してPSAとなっています。
DFA:フィリピン外務省 (Department of Foreign Affairs)

アポスティーユ認証を受ける機関です。

 

配偶者ビザの申請の前に

いかがでしたか。
フィリピン人との国際結婚の手続きは時間がかかります。一日仕事になったり、二度手間になったりして大変効率が悪い経験をするかもしれません。日本で一緒に暮らす事を決めたとき、この後にさらに手間のかかる大きな手続きが待っています。

お相手のフィリピン人の方が日本で暮らすためのビザの手続きですね。

フィリピンの方が既に日本に住んでおり、ビザをお持ちの方でも在留資格が変更となる場合があります。ビザの申請は婚姻手続きよりも、大変な手間がかかります。

専門家に申請をお任せするのも良い方法と思います。日本でフィリピンの方と日本人が一緒に結婚生活を行うとなると、準備することがたくさん出てくるでしょう。面倒なことは専門家に任せて、貴重なお時間を有効に活用するのはいかがでしょうか。

 

 

以下に記載のリンクは当事務所の配偶者ビザの申請サポートを案内記事です。

よろしければご検討してみてはいかがでしょうか。

国際結婚ビザ | ファーストベース行政書士事務所 (firstbase.info)

 

[この記事の執筆者]

行政書士 山川鬪志

ファーストベース行政書士事務所 代表

専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化申請

保有資格:申請取次行政書士

 

 

 

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