わかる!家族関係登録簿-韓国人との国際結婚手続きをさらに詳しく行政書士が解説

韓国人との国際結婚で必要な書類の各証明書の取得のためだけではなく、家族関係登録制度を理解することは、この後に続く家族のいろいろな出来事(子の出生や養子縁組、帰化、相続など)にかかわっていくうえで、きっと役に立つと思います。

韓国人との結婚や帰化ため家族関係登録制度を知る

韓国は戸籍制度を廃止して家族関係登録制度に移行しました。どこが違うのでしょうか。

以前韓国には日本のように戸籍制度がありました。

2005年に戸主制度が違憲との判決を受けて家を単位で考える「戸主制」が廃止されたことにより、2007年末限りで戸主を中心に作られていた戸籍がなくなりました。2008年より、新制度として家族関係登録制度が出来ました。

韓国人と国際結婚に必要な韓国人に関する証明書

日本で結婚届を出すときに、国際結婚の場合は外国人の「婚姻要件具備証明書」が必要です。

「婚姻要件具備証明書」がもともと無い国もあります。韓国もありません。お相手の韓国人が韓国の法律面で結婚するのに問題がないかを証明するために、「婚姻要件具備証明書」に代わるものを用意して日本での婚姻届とともに提出します。

日本の結婚届のために韓国人が用意する書類

日本にある韓国大使館・領事館で次の3つの証明書を取得します。

  • 基本証明書
  • 家族関係証明書
  • 婚姻関係証明書

 

家族関係登録簿に記載の証明書について

次に記載内容を説明します。

家族関係登録簿などの証明書

基本証明書 ・本人の出生や改名、死亡などを記載しているものです。

出生証明書と死亡証明書がひとつになったようなもの。

家族関係証明書 ・本人からみて、父母、配偶者、子供を表す証明書です。

兄弟姉妹は表示さない。

・交付当時に有効な事項を記載されます。過去の離婚の相手方は表示されない。

・養子と非嫡出子の区分が無く、すべて子女という表記。

婚姻関係証明書 ・本人の結婚・離婚に関する事項と現在の配偶者の姓名訂正や改名についての事項、生年月日などが記載

・過去に離婚した相手方について、婚姻離婚日と相手方の名前が表記される。

婚姻手続きに必要な証明書はこの3つですが、家族関係登録制度では、この他にも養子に関する「入養関係証明書」、特別養子に関する「新養子入養関係証明書」があります。

 

これらの証明書は、韓国の家族関係登録簿に記載されいている事項を証明書形式で発行されたものです。

家族関係登録簿は、その名称に「家族」という言葉がありますが、実は個人単位での登録簿です。

 

以前の戸籍との関係は以下のようになります。

以前の戸籍制度 家族関係登録制度
戸籍簿 家族関係登録簿
本籍地 登録基準地
戸籍謄本 登録事項別証明書
転籍 登録基準地 変更
就籍 家族関係 登録創設

国際結婚の場合、日本人は記載されるの?

日本人と結婚した場合、家族関係登録簿へはどのように登録されるのでしょうか?

韓国人の一般登録欄に婚姻状況のみ記載されます。

配偶者からの韓国籍への帰化があれば配偶者の家族関係登録簿が作成されます。

韓国人が日本への帰化があれば、国籍喪失の届出により家族関係登録を閉鎖されます。

家族関係登録簿にある証明書を取ってみる

では韓国の家族関係登録簿に記載された証明書を取ってみましょう。取得方法を説明します。

証明書の取得方法

どこで証明書が発給されますでしょうか

日本にある韓国大使館、領事館で家族関係登録簿などの証明書が発給されます。先ほどの3つの証明書が該当します。郵送での依頼によっても発給を受けることができます。

登録基準地が不正確な場合

登録基準地が不正確な場合は発給されません。

郵送の場合は登録基準地の番地まで正確に記載します。大使館へ訪問して申請を行う場合は、住所は少なくとも◎◎洞、○○里までは記載が必要です。

登録基準地は以前の戸籍制度による戸籍を持っていた方は従前の戸籍の「本籍」が登録基準地に移行されています。個人の実生活にあわせて登録基準地を任意に変更することができ、同じ家族であっても登録基準地が異なるところが本籍と異なる所です。

 

本籍地が不明な場合はどうします?

次に旧戸籍の本籍地が不明な場合の調べ方を解説します。不明な場合は証明書を取得できないのでしょうか?

在日コリアンの方は、韓国の本籍地を知らない方もいます。また住所は2014年の住所制度の変更により大きく住所表記が変更となっています。(洞/里+地番から道路名(路 キル)+建物番号)正確な新しい住所を知らない方もいます。

韓国の戸籍地の調べ方

まず親、親戚の方に本籍地をたずねてください。古い外国人登録証や古いパスポートをお持ちの親族のかたがいないか調べてみます。

親戚の方で帰化された方がいましたら申請時に戸籍にかんする書類を提出していますので知っている可能性があります。

両親又は親戚が民団に加入している場合は、入団書及び民団手帳を探してみます。

それでもわからない場合、外国人登録原票の写しを出入国管理庁(入管)に開示請求を行います。1か月からそれ以上、少し時間がかかります。

 

 

次の記事は当事務所の配偶者ビザの申請サポートのご案内です。

国際結婚ビザ

 

[この記事の執筆者]

行政書士 山川鬪志

ファーストベース行政書士事務所 代表

専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化申請

保有資格:申請取次行政書士

認定コンプライアンスオフィサー

 

 

 

         

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