(2024年9月更新)
国際結婚の手続きを区役所へ相談に行ったのですが、現戸全戸の書類が必要と言われたのですが、これってどこで手続きすれば良いのでしょうか? |
このようなお問合せがありました。
台湾人のパートナーと国際結婚を考えている方へ。手続きの中で耳にする『現戸全戸』とは一体何なのか、ご存知でしょうか?日本と台湾では戸籍制度が異なります。
本記事では、台湾の戸籍書類『現戸全戸』の取得方法について、行政書士がわかりやすく解説します。
国際結婚で必要な台湾の書類『現戸全戸』とは?
台湾は戸籍制度があります。日本の戸籍の書類と比較するとわかりやすいでしょう。
まずは日本の戸籍についての書類です。
日本の戸籍謄本と戸籍抄本
戸籍に記載している内容について写しを取得する場合、2種類の書類があります。
多くの方は戸籍謄本、戸籍抄本と呼んでいます。それってちょっと古いいいかたなのです。とは言え私もそう呼んでしまいますが…。
戸籍謄本は、現在では戸籍全部事項証明書といいます。同じように戸籍抄本の正式名称は戸籍一部事項証明書といいます。
戸籍謄本は戸籍の全員の出生や婚姻といった身分事項が記載されている書類です。その戸籍の一部の方の記載されているのが戸籍抄本です。
現在は戸籍は電子データ化がされていますが、それ以前は手書きの書類でした。戸籍の電子化以前は、戸籍謄本や戸籍抄本と言っていました。
台湾の戸籍制度
台湾も戸籍制度があります。少し日本の戸籍制度とは異なりますが、発行される書類の種類は似ています。
台湾の紙本戸籍謄本について
紙本戸籍謄本の種類は2つあります。先ほどの日本の戸籍謄本と戸籍抄本の関係と似ています。
(1) 現戸全戸紙本戸籍謄本
その世帯のすべての人の戸籍謄本をさしています
(2) 現戸部分紙本戸籍謄本
戸籍に含まれる一部の戸籍謄本を指します。
従い「現戸全戸」というのは戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)をイメージすれば良いと思います。「現戸全戸紙本戸籍謄本」の名前を略したのが「現戸全戸」ですね。もっと短く「全戸」と略したりしています。
取得方法を解説!台湾の戸籍謄本『現戸全戸』の手順
台湾の戸籍謄本は、日本では取得できません。(日本にある台北駐日経済文化代表処では取得できません)
そのため、取得方法は以下の2種類です。
本人が台湾で直接取得する方法
〇手続き場所: 台湾の戸政事務所(どこでも可能)
〇必要書類:
- 戸籍謄本申請書(戸政事務所にて申請時に記入)
- 身分証明書の正本(台湾の身分証明書)
- 印鑑
- 申請手数料
〇ポイント: 日本と異なり、台湾ではオンライン化されているため、どこの戸政事務所でも取得可能です(日本では本籍地の役所でのみ取得可能)。
代理申請の場合
〇手続きの流れ:親に頼む(1親等の親族のみ可能)
〇必要書類
- 関係証明書類(戸籍謄本等)親であることの証明
- 委任状(授 權 書):日本の公証人役場で認証を受けた後、台北駐日経済文化代表処で認証
台湾人との国際結婚や台湾の方の日本への帰化に必要な現戸全戸について解説いたしました。
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[この記事の執筆者]
行政書士 山川鬪志 フィラール行政書士事務所 代表 専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化許可申請 保有資格:申請取次行政書士 認定コンプライアンス・オフィサー |
https://www.moj.go.jp/isa/index.html
行政書士は法律により、守秘義務がありますので安心してご相談してください。