(2026年6月最新)
国際結婚が決まり、いざ婚姻届を書こうとして「どこに何を書けばいいのか」と戸惑う方は少なくありません。外国人配偶者の名前の書き方、証人は必要なのか、夫婦の氏の欄はどうするのか——日本人同士の結婚とは異なるルールが複数あります。
本記事では、国際結婚の婚姻届の書き方を、行政書士が記入例の画像つきで欄ごとに解説します。これまでのお問い合わせで実際に多かった記入ミスも最後にまとめています。
この記事を読めば、
- 国際結婚の場合の婚姻届の正しい書き方
- 外国人配偶者の署名や必要書類の準備ポイント
- 記入時や提出時のよくあるミスと対策
がよくわかります。
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婚姻届の書き方の前に:創設的届出と報告的届出のどちらですか?
国際結婚の婚姻届には、大きく2つのパターンがあります。自分がどちらに当てはまるかを先に確認しておくと、記入方法や必要書類の準備がスムーズになります。
| パターン | 説明 | 証人・外国人署名 |
|---|---|---|
| 創設的届出 日本で先に婚姻を成立させる場合 |
日本の役所への婚姻届出が婚姻成立の手続きとなる | 証人2名・署名ともに必要 |
| 報告的届出 外国で先に婚姻が成立している場合 |
外国での婚姻成立を日本に報告する手続き。届出人は日本人のみ | 証人・署名ともに不要 |
以降の解説は主に創設的届出(日本で先に婚姻届を提出するケース)を前提にしています。報告的届出の場合は、該当箇所に注記を入れています。
婚姻届の書き方 — ①〜⑧の欄を順番に解説
婚姻届は正式には婚姻届書と呼びます。国際結婚の場合でも、使用する用紙は日本人同士の結婚と同じです。上の記入例の画像と照らし合わせながら、①〜⑧の順に確認していきましょう。
①日付と宛先欄
日付欄は届出の日を記載します。記入した日ではなく、役所に提出する日です。
その下に提出先を記入します。市区村長あてになります。新宿区役所に提出する場合は「東京都新宿区」と記入します。それ以外の欄には記入しません。
②氏名の欄
記載例は、夫・新宿一郎さんと妻・アドラー アイリーン ガルシアさんの婚姻届です。
日本人の場合:姓と名をそれぞれ漢字で記入します。ふりがなはひらがなで記入してください。生年月日は和暦(令和・平成・昭和など)で記入します。
外国人の場合:パスポートの表記に基づき、姓(Surname/Family Name)、名(Given Name/First Name)の順で記入します。
- 中国籍・韓国籍など漢字の名前がある国の方は漢字で記入できます。ただし日本の戸籍で使用できない漢字が含まれている場合はカタカナになります。事前相談で確認しておきましょう。
- それ以外の国の方はカタカナで記入します。
- ミドルネームがある方は、ギブンネームの後に続けて記入します。カンマは不要です。
- 生年月日は西暦で記入します。ふりがなは不要です。
| 姓(苗字) | 名(名前) |
| Last Name | First Name |
| Family Name | Given Name |
| Surname | Forename |
③住所と世帯主の氏名欄
日本人の場合:住民票に記載の住所を記入します。世帯主の氏名も住民票で確認できます。
外国人の場合:海外在住の場合は国名のみで構いません(「フィリピン共和国」でも「フィリピン」でも可)。すでに日本人と同居している場合は「同左」と記入します。
④本籍・父母の氏名・続き柄の欄
日本人の場合:結婚前の本籍地を記入します。住民票に本籍欄が記載されていますので、そのまま記入します。父母の氏名は、両親が現在結婚中であれば母の名字は省略し、名のみ記入します。
外国人の場合:本籍欄には国名のみを記入します。父母の氏名はカタカナで、姓と名の間にカンマを入れます。両親が現在結婚中であれば母の名字は省略し、名のみ記入します。
続き柄は日本人・外国人ともに漢数字を使います。長男・長女は「長」、次男・次女は「二」、三男以降は漢数字で記入します。「次男」「次女」と書くのは誤りです。
⑤結婚後の夫婦の氏・新しい本籍欄
国際結婚の場合、「夫の氏」「妻の氏」のチェック欄は記入しません。この欄は日本人同士の結婚でのみ記入が必要です。
新本籍欄には、日本人が新たに作る戸籍の本籍地を記入します。日本国内に現在ある地名・地番であればどこでも設定できます。事前相談の際に役所で希望する地名・地番が現在あるかどうか確認しておきましょう。
すでに戸籍の筆頭者となっている場合は、この結婚によって新たな戸籍は作られないため、この欄は記入しません。
⑥初婚・再婚の別、同居前の世帯の仕事
初婚・再婚の別の欄は、それぞれチェックを入れます。再婚の場合は、直前の婚姻について和暦で年月日も記入します。内縁のパートナーであった場合は記入しません。
同居前の世帯の仕事欄は、一人暮らしの場合は本人の職業、家族と住んでいた場合は世帯で最も収入が多い方の職業を記入します。
⑦夫の職業・妻の職業欄
国勢調査が行われる年(西暦末尾が0または5の年)に届出をする場合のみ記入します。それ以外の年は空欄で構いません。次回の国勢調査は2030年です。
| 区分 | 該当する方 |
|---|---|
| 1:農業だけまたは農業とその他の仕事を持っている世帯 | 農家、酪農家、兼業農家で収入が農業の方が多い人 |
| 2:自由業・商工業・サービス業等を個人で経営している世帯 | 個人で事業を行っている方、一人親方、漁師 |
| 3:企業・個人商店等(官公庁は除く)の常用勤労者世帯で従業者数が1〜99人までの世帯(日々または1年未満の契約の雇用者は5) | 従業員が100人未満の会社や商店に勤務する従業員で、1年以上の雇用契約で雇われている方 |
| 4:3にあてはまらない常用勤労者世帯及び会社団体の役員の世帯(日々または1年未満の契約の雇用者は5) | 100人以上の企業に勤務する従業員、公務員または会社団体役員で、1年以上の雇用契約で雇われている方 |
| 5:1から4にあてはまらないその他の仕事をしている者のいる世帯 | 1年未満の契約となっている社員、パート・アルバイトの方 |
| 6:仕事をしている者のいない世帯 | 無職の方、年金生活者 |
⑧署名欄と証人欄
署名について
創設的届出(日本で先に婚姻届を提出する場合)は、日本人・外国人ともに署名が必要です。押印は2021年9月より任意となっています。届出用紙には印鑑の欄が残りますが、押しても押さなくても構いません。
外国人の署名はカタカナまたはアルファベットの活字体(ブロック体)で記入します。筆記体で記入した場合、役所によっては判読不可として活字体での追記を求められることがあります。
報告的届出(外国で先に婚姻が成立している場合)は、「外国で結婚が相手国の法律に従ってすでに成立していることを、日本に報告する手続き」です。届出人は日本人です。したがい外国人配偶者の署名は不要です。
証人欄について
創設的届出の場合のみ、証人2名の氏名・住所・署名が必要です。成人であれば外国人でも証人になれます。
たとえば「尊敬している上司にお願いしたい」「両親が遠方に住んでいるので同期の友人にしたい」といったお気持ちをお持ちの方もいらっしゃいます。
ただし、配偶者ビザの申請を予定している方は注意が必要です。配偶者ビザの質問書には証人が誰かを記入する欄があります。審査における結婚の信憑性の観点から、できるだけ日本人側の両親や兄弟に証人になってもらうことをおすすめします。
報告的届出の場合は、証人欄の記入は不要です。
最後に、右下の連絡先欄に電話番号を記入します。記載に不備があった場合に役所から連絡が入ります。
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提出前チェックシート
国際結婚の婚姻届で特に間違いやすい箇所をまとめています。
指でタップしてチェックしてください。
-
外国人配偶者の氏名をパスポートと同じ姓→名の順で記入した -
ミドルネームをギブンネームの後に続けて記入し、カンマは入れていないミドルネームがない場合はスキップ -
外国人配偶者の生年月日を西暦で記入した
-
外国人配偶者の本籍欄に国名のみを記入した -
続き柄を漢数字で記入した「次男」→「二男」、「次女」→「二女」
-
「夫の氏」「妻の氏」のチェック欄には何も記入していない国際結婚の場合はこの欄への記入は不要 -
新本籍地に正確な地名・地番を記入した
-
外国人配偶者の署名をカタカナまたはアルファベット活字体(ブロック体)で記入した筆記体は役所によって判読不可とされる場合あり。報告的届出の場合はスキップ -
証人欄に成人2名の氏名・住所・署名が記入されている創設的届出(日本で先に婚姻届を提出する場合)のみ必要。報告的届出の場合はスキップ
-
日付欄に提出する日を記入した書いた日ではなく、役所に提出する日 -
必要書類がすべて揃っている
実際に婚姻届を進めてみよう — 日本側の手続きの流れ
1. 役所での事前相談|不安な点や必要書類を確認
結婚が決まったら、できるだけ早めに婚姻届を提出する予定の役所へ行き、事前相談を行いましょう。窓口では「国際結婚の婚姻届をしたい」と伝えたうえで、以下を確認しておくと安心です。
- どんな書類が必要か(日本人側・外国人側それぞれ)
- 婚姻届書の書き方の注意点
- その他、手続きで心配なところ
相談は電話ではなく、役所の戸籍係に直接出向いて行うことをおすすめします。外国人配偶者の国籍や婚姻状況によって必要書類や提出方法が異なるため、担当者と直接話すことで確実なアドバイスを受けられます。
2. 必要書類の準備
事前相談で確認した書類を揃えます。一般的に必要となる書類は以下の通りですが、国籍や婚姻状況によって異なるため、必ず事前に役所で確認してください。
| 提出者 | 一般的に必要な書類 |
|---|---|
| 日本人 | 婚姻届・戸籍謄本(本籍地の役所に提出する場合は不要)・住民票(住所地の役所に提出する場合は不要)・本人確認書類 |
| 外国人 | 婚姻要件具備証明書(+日本語訳)・パスポート・出生証明書(+日本語訳)※国によって異なる |
外国人配偶者が大使館で婚姻要件具備証明書を取得する場合は、必要書類や手続きについて事前に大使館で確認してもらいます。書類の準備には思った以上に時間がかかることがあります。余裕をもって進めましょう。
3. 婚姻届書の記入
上述の①〜⑧の解説に沿って、左上から順番に一つずつ丁寧に記入していきます。記入後は「提出前チェックシート」で最終確認をしておくと安心です。
4. 婚姻届の提出
必要な書類がすべて揃ったら、市区町村役所の戸籍課に婚姻届を提出します。これで日本側の婚姻手続きは正式に完了です。
婚姻届のその先にある大切な手続き — 配偶者ビザの申請へ
国際結婚の場合、婚姻届を提出しただけでは、外国人配偶者が日本で暮らすための在留手続きは完了しません。おふたりが日本で新たな生活を始めるためには、配偶者ビザの申請や現在の在留資格の変更など、適切な在留手続きを進めることが必要です。
これらの手続きは、お客様それぞれの状況によって必要書類や進め方が異なります。小さな不備でも審査に影響を及ぼすことがあるため、慎重な準備が求められます。
当事務所では、国際結婚の婚姻届サポートだけではなく、配偶者ビザ申請のサポートにも対応しています。どちらか一方のみのご依頼も可能です。
国際結婚という人生の大切な節目を、早くに迎えられるように。フィラール行政書士事務所が、ていねいにサポートいたします。おふたりが安心して次のステップへ進めるよう、どうぞ一度ご相談ください。
国際結婚や配偶者ビザ申請で役立つ記事はこちらから
◎婚姻届の提出に必要な書類について詳しく知りたい方は婚姻要件具備証明書とは|国際結婚の手続きと取得方法
◎国際結婚の婚姻届に関するよくある質問は国際結婚の婚姻届FAQ|よくある疑問と注意点を行政書士が解説
◎婚姻届の次の手続きについては配偶者ビザ申請サポートの流れと料金をご覧ください
◎短期滞在ビザから配偶者ビザへの変更を検討している方は短期滞在ビザから配偶者ビザへの変更手続き
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配偶者ビザは取得して終わりではありません。 個別相談対応 / 全国オンライン対応 / 完全予約制 |
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[この記事の執筆者] 行政書士 山川鬪志・フィラール行政書士事務所代表・日行連東京都新宿支部・登録番号19082576・専門業務ビザ帰化・申請取次・認定コンプライアンスオフィサー |
法務省・出入国在留管理庁の公開情報等に基づき作成 https://www.moj.go.jp/ https://www.moj.go.jp/isa/index.html












