この記事の執筆者:行政書士 山川鬪志(フィラール行政書士事務所 代表・登録番号19082576・申請取次行政書士)
(2026年6月更新)

SNSやマッチングアプリ、あるいは国際結婚相談所でウクライナ人女性と出会い、真剣に結婚を考えている方からの相談が、多くなりました。
出会いのきっかけがSNSやマッチングアプリ、国際結婚のお見合いサイト・結婚相談所の場合、配偶者ビザの申請では不許可のリスクが高いとよく言われます。
果たしてそうでしょうか。
出会いのきっかけそのものが問題なのではありません。大切なのは、交際を深めていく過程でお二人の関係をどう築いてきたか、です。この記事では、交際中の段階から結婚・配偶者ビザ取得までを見据えて、配偶者ビザを専門とする行政書士の立場からアドバイスをお伝えします。
ウクライナ人との国際結婚の手続きの流れや必要書類についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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SNS・マッチングアプリ・結婚相談所——ウクライナ人女性との出会い
現在もウクライナ女性は、ポーランドなどのヨーロッパ各国で避難民として生活されている方も多いです。なかには日本人との出会いがワルシャワでしたという方もいらっしゃいます。
SNSや言語交換アプリを通してウクライナ女性と知り合える時代になっています。AI翻訳の発達ですでに言葉の壁を乗り越え、これまで以上に想いを伝えることができるようになっています。
また国際結婚相談所を通じて出会われる方も増えています。結婚を前提とした出会いですから、交際から婚約までのスピードが早くなりやすい傾向があります。オンラインでのお見合いの後、実際に会うのは渡航時の数日間というケースも少なくありません。
なぜ不許可になるのか——審査で重要な2つのこと
出会いのきっかけがSNS・マッチングアプリ・結婚相談所の場合に共通してみられる特徴があります。
- 実際に会った回数が極端に少ない、あるいは一度も会っていないまま結婚の約束をしている
- お付き合いの期間が非常に短い。出会いから婚約までの期間が短い、いわゆる電撃結婚
この2つが重なるケースがとても多いのが実情です。
なぜこうした婚姻が厳しく審査されるのか。背景には偽装結婚の問題があります。偽装結婚とは、実態のない婚姻を装って在留資格を取得しようとするものです。できるだけ費用をかけず、短期間で日本の在留資格を取得したい——そのために「会ったこともない相手と電撃結婚」という形が使われることがあります。入管はこの点を熟知しており、会った回数が少ない・交際期間が短いケースを慎重に審査します。
提出された申請書類の全体を見て、入管は審査を行います。
会ったこともない人と結婚する? 会った回数が少ない人と、どうして結婚を決めることができるの? この結婚は、本当の恋愛感情から来ているものだろうか——入管はそのような視点を持ちます。
具体的には次の2点がポイントです。
①偽装結婚ではないか?
偽装結婚でなくても、
②相手のことをよく知らないまま結婚して、末永く婚姻生活が継続できるのだろうか?
申請時の状態を維持あるいはレベルアップすることが、在留資格の取得や継続にとって実はとても重要なことです。①と②の観点で審査されます。

真剣な交際なら自然にやっていること
お二人の結婚が真正の愛情によるもので、日本でお二人で末永く暮らしたいと考えているのであれば、交際を深めていく段階でやっておきたいことがあります。
まず実際に会ってみる。それが最初の一歩
まだ実際に会ったことがない場合は、なるべく早いうちにウクライナの彼女を日本へ招くことが可能かどうか検討しましょう。来日してもらい日本での暮らしを一緒に体験することは、これから日本でともに生きていくならば、とても重要なことではないでしょうか。
また彼女が住んでいる場所——たとえばワルシャワに避難しているウクライナ女性であれば、ポーランドを訪れることはとても大切です。日本の結婚でも、相手の家族に実際に会って結婚の了解を取り付けるでしょう。可能であれば彼女の家族が住むところを訪問することは、お二人の関係を深めるうえでも意味があります。
家族に会うことの意味
何度かお会いして絆を深めてください。彼女の親族だけでなく、友人の方ともお会いになることをお勧めします。お二人の関係が、周囲の人たちの中で自然に育まれていることが伝わります。
交際を積み重ねて、申請で伝える
お互いの想いが通じて結婚を意識するようになったら、チャットやLINEなどでの会話の記録を日常的に残しておきましょう。年月日が確認できる形で残っていれば、お二人の交際の経緯が自然に伝わります。また一緒に過ごした写真も数多く撮影しておくことをお勧めします。
これらは「準備するもの」ではなく、真剣に交際しているなら自然と積み重なるものです。配偶者ビザの申請では、その積み重ねがお二人の関係を証明することになります。
婚姻手続きはどう進めるか
ウクライナ人女性が日本に来日できる場合、または来日が可能な場合は日本先行方式が最もシンプルで現実的な選択肢です。在日ウクライナ大使館でウクライナ人の婚姻要件具備証明書を取得したうえで、日本の市区町村役所に婚姻届を提出する流れになります。手続きの詳細はこちらの記事をご参照ください。
ポーランドに在住のウクライナ女性との婚姻について
ワルシャワなどポーランドに在住のウクライナ女性との婚姻については、ウクライナ国際私法(2005年)第58条第1項に基づき、ポーランド法に従い締結された婚姻はウクライナにおいても有効と認められます。ポーランドでの婚姻手続きには、ポーランドの戸籍局(USC)への婚姻能力証明書の提出が必要とされており(ポーランド民事身分記録法第56条第1項)、書類が揃わない場合は地方裁判所への非訟手続きが必要となるケースもあると言われています。手続きが複雑で長期化する可能性があることから、当事務所では現実的な選択肢として日本方式での婚姻を推奨しています。
【参照】
・ウクライナ国際私法(2005年)第56〜58条(ウクライナ最高会議公式サイト)
・ポーランド民事身分記録法第56条第1項(1986年)
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不許可リスクが気になる場合は専門家の相談を
いずれにしても、不許可リスクが高い状況でご自身だけで申請を進めるのはリスクがあります。専門家のサポートを受けることをお勧めします。
フィラール行政書士事務所では、日本で暮らすウクライナ女性の配偶者ビザ取得に向けたサポートを行っています。お客様の事情はさまざまです。丁寧にヒアリングを行い、状況に応じたアドバイスをお伝えしています。
よくある質問
出会いがマッチングアプリでも配偶者ビザは取得できますか?
法律に反していない限り、出会いのきっかけそれ自体が不許可の理由にはなりません。お二人の交際の経緯や関係の深さが審査のポイントになります。実際に会った回数・交際期間・お互いの家族との関係など、真剣な交際であることが伝わる内容が重要です。
結婚相談所で出会った場合はどうですか?
結婚相談所経由の場合、結婚を前提とした出会いのため交際から婚約までが短くなりやすい傾向があります。会った回数が少ないまま婚約・結婚に至るケースも多く、入管の審査では実際の交際の経緯をしっかり説明できる準備が必要です。不安な場合は早めに専門家にご相談ください。
まだ交際中ですが、相談してもいいですか?
はい、交際段階からのご相談を歓迎しています。結婚・ビザ申請を見据えた準備について、早めにアドバイスを受けることで後々の手続きがスムーズになります。
ポーランドに在住のウクライナ女性と結婚したいのですが?
ポーランドでの婚姻も法律上は可能ですが、手続きが複雑で長期化する可能性があります。まずは日本へ招聘して日本方式で進めることが現実的です。状況によって最適な方法が異なります。専門家による国際結婚サポートサービスを検討してみてください。
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この記事に記載の内容は、制度変更によって変わる場合があります。手続きの準備前に各役所・大使館・入管の最新情報を必ずご確認ください。
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[この記事の執筆者] 行政書士 山川鬪志 フィラール行政書士事務所 代表 日本行政書士連合会 東京都行政書士会 新宿支部 登録番号:19082576 専門業務:ビザ・帰化申請 申請取次行政書士・認定コンプライアンスオフィサー |




