(2024年6月更新)
東京・新宿2丁目の外国人の結婚ビザのサポートを専門にしているフィラール行政書士事務所が国際結婚の解説を行います。
南アフリカの方との御婚約おめでとうございます!
いま、国際結婚の婚姻手続きをいろいろ調べているのでしょうか。
おそらく様々なwebサイト、いろんな方のブログなどをお読みになって情報を収集されていると思います。調べているのは、手続きでしょうか。順番でしょうか。ひとりで調べていくと、なんだか大変だなぁと感じたかもしれません。専門家が丁寧にポイントを押さえて、順を追って説明していけば、きっと理解が深まる事でしょう。
それでは、婚姻の手続きについて日本が先行して行う場合と南アフリカから先に行う場合と、それぞれを説明していきます。
婚姻要件具備証明書とは
国際結婚の手続きを進める時に、まず準備を考えなくてはならない書類が「婚姻要件具備証明書」です。「何それ?」と疑問に思う方もいると思います。確かになかなか聞いたことがない書類だと思います。お互いが日本人の場合は、婚姻届けを書いて役所に提出で手続きは完了ですが、国際結婚となると、かなり話が違ってきます。
日本人の方は戸籍謄本をみれば、結婚の要件は、役所の方にも容易に判断がつきますが、いきなり外国の方が婚姻届をもって役所に行っても役所の人は、「この人、一体どういう方。結婚出来る方?」となるわけです。
国際結婚手続きにおいて、これを法的に証明するのが「婚姻要件具備証明書」なのです。
この証明書には「独身であって、かつ婚姻能力を有し相手方と結婚するにつき、日本国法上何等の法律的障害のないことを証明する」といった記載があります。
日本から先に結婚手続きを行う場合
南アフリカ人の婚姻要件具備証明書
まず南アフリカの方の婚姻要件具備証明書の取得です。日本にある南アフリカの大使館に行き、婚姻状況書類Letter of Marital Statusの発行を申請します。それにより内務省が発行した独身証明書Single Status Certificateを持って南アフリカ大使館を訪問し宣誓供述書と婚姻要件具備証明書を取得します。
日本側の婚姻手続き
日本の市町村役場に婚姻届を提出します
用意する書類
- 婚姻届
- 南アフリカ人の 婚姻要件具備証明書
- その日本語訳文
- 南アフリカ人の方の国籍を証明する書類:出生証明書
- その出生証明書の日本語訳文
市町村役場によって南アフリカ人について必要な書類が異なる場合がありますので、事前に市町村役場に確認してください。
南アフリカ側の婚姻手続き
必要書類を用意して人口登録簿に記載するため南アフリカの内務省人口登録課 Department of Home Affairs Population Registration Sectionへ証明書を提出し婚姻手続きを行います。
お二人が用意する書類
- 婚姻証明書の謄本とその英訳。
- パスポートの証明書のコピー
- 身分証明書のコピー
- 婚姻関係を人口台帳に記載することを求める手紙
南アフリカで先に結婚手続きを行う場合
日本人の婚姻要件具備証明書の取得
婚姻要件具備証明書は、南アフリカの日本大使館でも発給可能です。
必要な書類
大使館で取得の場合
- 戸籍謄本 日本から用意
- 日本人のパスポート
南アフリカ側での手続き
挙式の3カ月前までに内務省The Department of Home Affairs (DHA)で「結婚希望の申請」を行います。申請書と必要書類を提出します。
国際結婚の場合は入国審査官an immigration officerと簡単な面接を受けます。結婚が誠実であり真実のものかどうかの確認です。
必要書類
- パスポート
- 結婚目的申告書
- 婚姻要件具備証明書
- 離婚証明書もしくは死亡診断書(結婚の経験がある方)
挙式
市民婚の場合は内務省の事務所もしくは教会で公認の結婚担当官authorised marriage officersが挙式を執り行います。証人2名が立会わなければなりません。挙式の日に、結婚を執り行う司宰者に婚姻登録の書類を提示します。婚姻登録書に証人と婚姻の担当官が署名し、婚姻証明書を発行します。担当官は最寄りの内務省の事務所に登録書を提出します。婚姻が登録されると結婚証明書を入手できます。
日本側での手続き
日本に帰国して市町村役場に届出、もしくは南アフリカの日本大使館へ届出ます。
必要書類
- 婚姻届(届出用紙は領事部にあります)
- おふたりのパスポート(大使館でコピーをとって原本返却されます)
- 南アフリカの方のパスポートの和訳文
- 戸籍謄(抄)本(発行されて3ヶ月以内のもの)
- 南アフリカで発行された婚姻証明書原本
- 婚姻証明書の和訳文
これで日本側の手続きも完了します。
南アフリカ人の婚姻手続もしっかりサポート
婚姻手続きには時間と手間がかかります。役所への申請に慣れていない方にとっては、一日がかりになったり、何度も行かなければならないことが多く、労力のわりに効率が悪いと感じるでしょう。特に外国の役所の手続きは予想以上に時間がかかり、手順がわからずストレスを感じることも少なくありません。
日本で一緒に暮らすことを決めた場合、さらに大きな手続きが待っています。南アフリカ人の配偶者が日本で暮らすためのビザ手続きです。すでにビザを持っている場合でも、後でビザの変更が必要になるかもしれません。ビザの申請手続きは、婚姻手続きよりも多くの準備と時間が必要で、精神的にも肉体的にも大きな負担となるでしょう。忍耐が必要な作業が続くことも考えられます。
特に、ビザの許可条件について不安や悩みがある場合、その負担はさらに大きくなります。このような心配事を抱えている方は多いです。自力で対応しようとする方もいますが、その場合、許可が下りないことも少なくありません。
配偶者ビザの手続き | フィラール行政書士事務所 (firstbase.info)
[この記事の執筆者]
行政書士 山川鬪志 フィラール行政書士事務所 代表 専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化許可申請 保有資格:申請取次行政書士 認定コンプライアンス・オフィサー |
https://www.moj.go.jp/isa/index.html