(2024年6月更新)
フィリピン人とフィリピンで国際結婚の手続きを進める場合、結婚前セミナーを受ける必要があります。日本でお二人が暮らしていくビザの申請の専門家の行政書士がこのセミナーについて説明します。
フィリピンの結婚前セミナーって何だろう?
フィリピン人のAさんと結婚するTさんから問い合わせがありました。
(Tさんの会話はオレンジ色の文字です)
Tさん:フィリピンで結婚する予定です。調べてみると何かセミナーを受ける必要があるようなのです。受けなければならないのですか?
はい。お二人とも受けてセミナーの受講証明書をもらわないと、結婚式ができません。
Tさん:なんか大変そうですね。時間はどの位かかるのでしょうか?
3~4時間のところが多いです。1日かかるところもあるようです。
Tさん:どこで申し込むのですか、セミナーはどこで開催しているのでしょうか?
結婚ライセンスを申請した時に申し込みます。市庁舎などで行われています。
Tさん:いつ行われるのですか?
地方によってことなりますが、平日週に1度、決まった曜日に行われるようですよ。
Tさん:セミナーって何をするのでしょうか
避妊に関する家族計画、家族の問題、金銭的問題などワークショップなどもあります。
Tさん:セミナーは英語でおこなっているのでしょうか?
フィリピン語もしくはセブアノ語らしいですよ。
Tさん:ええ~!それって、ほぼほぼ半日ですよね。
はい!がんばってください。奥さんが一緒にいますから……。
さらに結婚前セミナーを詳しく
フィリピンで結婚手続きを進める場合は、マリッジライセンスを取得しないと結婚ができません。
マリッジライセンスとあわせて結婚前セミナーの受講証を挙式の時に必要です。
結婚前セミナーはPMOCプログラムといわれるもので、結婚前オリエンテーションセミナー(PMO)と結婚前カウンセリングセミナー(PMC)のセッションに分かれます。フィリピンの法律※により、PMOは年齢に関係なくすべての結婚許可申請者が出席することが条件となっており、PMCは、パートナーのうちどちらかが18歳から24歳のばあい出席しなければなりません。
年齢 | PMOCプログラム | |
18-24歳 | 結婚前オリエンテーションセミナー
PMO |
結婚前カウンセリングセミナー PMC |
25歳以上 |
出典:Pre-marriage orientation and Counseling Manual
結婚前セミナーは、マリッジライセンスの申請を行った時に同時に申し込みます。
セミナーは、市役所や町役場の保健局(母子保健課)で実施されます。
週1回とか2回など、決められた曜日に行われるところが多くしかも平日開催です。3時間から4時間行われます。したがい半日以上かかります。
仕事がある方は休暇を取る必要があるので少し不便です。
妊娠や避妊など家族計画に関すること、お金のやりくりのこと、家族のことなど、夫婦についてのセミナーが内容となっています。セブアノ語やフィリピン語で行われます。
セミナーを受講すると修了後に証明書をもらえます。この証明書がないとマリッジライセンスは発行されません。
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[共和国法第10354号]はリプロダクティブ・ヘルス法といわれ、正式には「2012 年責任ある育児およびリプロダクティブ・ヘルス法*(共和国法 No.10354)」と言われるものです。
*「リプロダクティブ・ライツ」とは、女性の自分の体に関するセックス、妊娠に関する健康と命の安全について、自分自身で選択し決められる権利のことです。
次の記事は、配偶者ビザの申請のサポートを行っているフィラール行政書士事務所の手続きの流れのご案内です。
よろしければご検討してみてください。
[この記事の執筆者]
行政書士 山川鬪志 フィラール行政書士事務所 代表 専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化申請 保有資格:申請取次行政書士 認定コンプライアンスオフィサー |
https://www.moj.go.jp/isa/index.html