アメリカ人とアメリカから国際結婚の手続きを進める場合、まずマリッジライセンスの取得を行います。マリッジライセンスの取得について、法的な要件はそれぞれの州法によって異なります。
アラスカ州でのアメリカ人との婚姻の方法
アラスカ州法での結婚可能年齢
結婚年齢は男性18歳 女性18歳ですが、一定の条件のもと16歳以上18歳未満でも結婚ができる場合があります。16歳以上18歳未満の方の相手が3歳以上年上でない場合に、上級裁判所の裁判官は未成年者の両親と未成年者との審問を行った後、その結婚が未成年者にとって最善の有益と判断した場合、許可証発行官に命じることができます。
16歳以上18歳未満でも結婚ができる場合について整理して記載すると次のようになります
ステップ | 条件 | 結果 |
1. 年齢確認 | 結婚を希望する者が 16歳以上18歳未満 である | 条件を満たす → 次のステップへ |
2. 相手の年齢確認 | 結婚を希望する者の相手が 3歳以上年上でない | 条件を満たす → 次のステップへ
満たさない→結婚不可 |
3. 両親の同意確認 | 両親が結婚に 同意している | 同意している → 結婚可能 同意していない → 次のステップへ |
4. 両親の同意がない場合の条件確認 | 両親の同意がない場合、以下のいずれかに該当するか (A) 両親が任意かつ恣意的に同意を拒んでいる (B) 両親が不在であるか、所在が不明である (C) 両親の間で同意に関して意見が対立している (D) 両親がこの問題を決定する能力がない |
条件のいずれかに該当する → 次のステップへ 条件のいずれにも該当しない → 結婚不可 |
5. 上級裁判所の審問 | 上記の条件に該当する場合、上級裁判所の裁判官が未成年者の両親と未成年者との 審問 を行う | 審問を実施 |
6. 裁判官の判断 | 裁判官が審問の結果、結婚が未成年者にとって 最善かつ有益 であると判断した場合、許可証の発行を命じる | 裁判官が結婚を認める → 結婚可能 裁判官が結婚を認めない → 結婚不可 |
結婚年齢による法律が2022年11月に改正されています。
改正による変更点は
– 14~15歳の方は、いかなる状況でも結婚できなくなりました
– 16歳~17歳の方は、以前は親の同意だけでしたが、裁判所の判断が必要となりました。
(アラスカ州法AS 25.05.171)
16歳以上18歳未満でも結婚ができる場合について整理して記載すると次のようになります
マリッジライセンスの申請
マリッジライセンスの申請は、結婚許可証発行の3日前まで申請を行う必要があります。
つまり申請をおこなってマリッジライセンスの発行、取得するまでの3日間が待期期間となります。
申請にあたり、カップルの方は、公証人の前で、結婚に関する法律の要件をそれぞれが満たしていることを宣誓します。
法定結婚年齢未満のカップルの場合は、宣誓書に保護者の氏名が記述されます。
また、どちらかに結婚歴がある場合は、過去の結婚およびその解消方法なども記述されます。この宣誓書を申請の際に提出します。
マリッジライセンスの有効期限は3か月です。
(アラスカ州法AS 25.05.091、AS25.05.121)
結婚式の手順
結婚を執り行う人(司式者)と、少なくとも一人の証人が立ち会う中で、申請したカップルの方が夫婦となることを同意し、宣言します。
証人は以前は2名でしたが、法律が改正され1名となりました。
結婚式の際、司式者と証人はカップルに対して相手と結婚の意思があるかどうかを確認します。
カップルが意図してかつ自由意志で結婚したことを確認した旨を、カップルと立会人は婚姻証明書に記載し署名を行います。
立会人は18歳以上でないといけません。
(アラスカ州法 AS 25.05.301)
まとめ :Marriage LicenseとMarriage Certificateの違い
似たような語句で紛らわしいと思った方もいらっしゃるかもしれません。
- Marriage Licens
結婚前に取得する、結婚式に必要な書類です。申請を行い、このカップルは、法的に結婚することが可能ですよという意味のライセンスです。
- Marriage Certificate
結婚後に取得できます。法的にこのカップルは夫婦であるという証明書です。この証明書をもらう手続きが、結婚式でありそのために必要な書類がMarriage Licensです。
まず最初にMarriage Licens、マリッジライセンスを取得する、と理解してください。
[この記事の執筆者]
行政書士 山川鬪志 フィラール行政書士事務所 代表 専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化許可申請 保有資格:申請取次行政書士 認定コンプライアンス・オフィサー |
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