トルコ人との国際結婚手続き【日本先行・トルコ先行を解説】

本文作成:ビザ専門の行政書士 山川 鬪志(申請取次行政書士・登録番号19082576)

トルコ人との国際結婚手続き|日本先行・トルコ先行の流れ
トルコ人との国際結婚を考えているけれど、日本とトルコどちらから手続きを始めればいいのか、何から準備すればいいのか——そう迷っている方は多いと思います。

この記事では、日本先行・トルコ先行それぞれの婚姻手続きの流れと必要書類を、配偶者ビザ専門の行政書士がわかりやすく解説します。トルコでは市民婚のみが法的婚姻の効力を持ちます。このような重要なポイントがいくつかありますので、順を追って説明していきます。

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日本人がすでにトルコに住んでいる、もしくは長期滞在が可能な場合はトルコ先行で、トルコ人が日本に住んでいる場合は日本先行で手続きを進めます。

婚姻要件具備証明書とは

国際結婚の手続きを進める時に、まず準備を考えなくてはならない書類が「婚姻要件具備証明書」です。お互いが日本人の場合は、婚姻届を書いて役所に提出で手続きは完了ですが、国際結婚となると、かなり話が違ってきます。

日本人の方は戸籍謄本をみれば、結婚の要件が役所の方にも容易に判断がつきますが、いきなり外国の方が婚姻届をもって役所に行っても「この人、結婚できる方?」となるわけです。国際結婚手続きにおいて、これを法的に証明するのが「婚姻要件具備証明書」です。

たとえば、日本人の婚姻要件具備証明書には「独身であって、かつ婚姻能力を有し相手方と結婚するにつき、日本国法上何等の法律的障害のないことを証明する」といった記載があります。

日本先行で婚姻手続きを行う場合

トルコ人との国際結婚手続きの流れ(日本先行・トルコ先行)

▲ 手続きの全体像。詳細は以下で解説します。

各ステップの詳細は以下の通りです。STEP1:婚姻要件具備証明書の取得 STEP2:日本側の婚姻手続 STEP3:トルコ側への報告的届出

トルコ人の婚姻要件具備証明書の取得

日本から先に結婚手続きを行う場合は、トルコ人の婚姻要件具備証明書を在日トルコ大使館で取得します。お二人で大使館に行き申請します。

トルコ人の婚姻要件具備証明書の取得に必要な書類
日本人 外国人 共通

婚姻要件具備証明書の申請書(Evlenme Ehliyet Belgesi Başvuru Formu)

大使館のサイトからダウンロード。おふたりが大使館員の面前で署名

TC番号カード・パスポート(トルコ人)

原本とコピー

パスポート(日本人・トルコ人)

日本人がパスポートを持っていない場合は、運転免許証または保険証のコピー(名前に鉛筆でアルファベットの振り仮名を記入)

赤いレターパック封筒

1枚

手数料

金額はトルコ大使館に直接お問い合わせください

※ 離婚歴がある場合は、確定した離婚判決書または死亡証明書など追加書類が必要です。

※ 上記以外にも書類を求められる場合があります。事前に在日トルコ大使館に確認することをお勧めします。

申請書(Evlenme Ehliyet Belgesi Başvuru Formu)の記載項目

申請書は在日トルコ大使館のウェブサイトからダウンロードできます。ただし署名は大使館窓口での面前記入が必要です。申請書には以下の項目を記載しますので、TC番号カード(Kimlik)、パスポートを必ず持参してください。

トルコ語 日本語
T.C. Kimlik veya Pasaport Nosu トルコ共和国身分証番号またはパスポート番号
Adı Soyadı 氏名(名・姓)
Doğum Yeri ve Tarihi 出生地・生年月日
İli, İlçesi, Mahallesi 県・市(区)・町名
Mesleği 職業
Dini 宗教
Daha önce evlendiniz mi? これまでに結婚したことがありますか?(EVET=はい/HAYIR=いいえ)
Anne ve babanız sağ mıdır? ご両親はご存命ですか?(父・母それぞれEVET/HAYIR)
Anne ve baba isimlerinizi yazınız. 両親の名前(妻欄は名のみ・夫欄は名+姓)

※ 申請書の左列が妻(女性)欄、右列が夫(男性)欄です。

日本側の婚姻手続

日本の市区町村役場に婚姻届を提出します。トルコ人の方の必要書類は以下の通りです。なお、役場によって求められる書類が異なる場合がありますので、事前に確認してください。

日本側の婚姻手続に必要な書類

婚姻届

トルコ人の婚姻要件具備証明書

在日トルコ大使館発行

婚姻要件具備証明書の日本語訳文

トルコ人の出生証明に相当する書類

Nüfus Kayıt Örneği等

出生証明に相当する書類の日本語訳文

※ 日本語訳文はどなたが翻訳しても構いません。翻訳者の氏名・住所・電話番号を訳文のフッターに記載してください。

※ 必要書類は市区町村役場によって少し異なる場合があります。事前に提出先の役場に確認することをお勧めします。

トルコ側への報告的届出

日本で婚姻届が受理された後、在日トルコ大使館へ報告的届出を行います。郵送での申請も可能です。

トルコ側への報告的届出に必要な書類

申請書(dilekçe)

以下に記載する内容を記載

婚姻届(Kon’in Todoke)コピー、あるいは婚姻届記載事項証明書・その翻訳文(英語)

婚姻受理証明書(Kon’in Juri Shomeisho)原本・その翻訳文(英語)

戸籍謄本(Koseki Tohon)

トルコ人との婚姻が記載されたもの

双方のパスポートコピー

日本人はパスポートがない場合、運転免許証またはマイナンバーカード両面コピーも可

赤いレターパック封筒

1枚。返送先(TO欄)に申請者住所を記入

※ 配偶者ビザの取得を予定している方は、申請書(dilekçe)に婚姻後の戸籍謄本(Nüfus Kayıt Örneği)の発行希望と、申請する入管名(例:東京出入国在留管理局)を記載してください。

※ 上記以外にも書類を求められる場合があります。事前に在日トルコ大使館に確認することをお勧めします。

トルコ側への報告的届出の申請書(dilekçe)の記載内容

日本で婚姻届が受理された後、トルコ人配偶者はこの申請書(dilekçe)を在日トルコ大使館に提出します。トルコ人が結婚したという情報をトルコの身分登録簿に記載するための書類です。申請書には以下の文言と記載項目があります。TC番号カード(Kimlik)、パスポートを持参してください。

私は、貴公館の管轄地域において婚姻を執行する権限を有する現地当局の前で、……国籍の……と婚姻いたしました。私の身分登録簿(戸籍簿)にこの婚姻を記載していただくため、よろしくお取り計らいくださいますようお願い申し上げます。

記載項目
トルコ共和国身分証番号
氏名
出生地および生年月日
県・郡・地区
巻番号/家族順番号/個人順番号
職業または職種
海外自宅住所・勤務先住所
電話番号・携帯電話番号
電子メールアドレス
日付・署名

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トルコ先行で婚姻手続きを行う場合

日本人の婚姻要件具備証明書の取得

日本人の方は法務局または在トルコ日本大使館で婚姻要件具備証明書を取得します。

日本人の婚姻要件具備証明書の取得に必要な書類

申請書

大使館備え付け

パスポート

本人確認書類

戸籍謄(抄)本

3ヶ月以内のもの

※ 証明書は英語またはトルコ語で作成されます。

トルコ側での市民婚手続き

トルコでは、婚姻の法的な効力を持つのは市民婚のみです。住んでいる場所の市民婚姻登録事務所(Evlendirme Dairesi)で手続きを行い、挙式の予約を行います。

申請に必要な書類

トルコ側での市民婚手続き 申請に必要な書類

申請書

市民婚姻登録事務所備え付け

日本人の婚姻要件具備証明書

取得先に応じた認証ルートを経てトルコ語翻訳・公証(Noter)が必要(下記の図を参照)

出生証明書

婚姻要件具備証明書に両親の氏名の記載がない場合のみ必要。認証ルートは婚姻要件具備証明書と同様

IDカード(Kimlik)

トルコ人のもの

日本人のパスポート

顔写真ページ。トルコ語翻訳のうえ、トルコの公証人(Noter)の認証を受けます。ビザまたは滞在許可の期限が切れている場合、申請自体を受け付けてもらえない点にご注意ください

日本人の滞在許可証

原本とコピー

健康診断書

家庭医(Aile Hekimi)が発行するのが原則です(以前はTSM=地域保健センターが窓口でしたが、現在は家庭医が原則です)。病院で検査を受けた場合も、結果を家庭医に持参して承認を受ける必要があります。登録された家庭医がいない場合(短期滞在の外国人など)は、区・郡保健局(İlçe Sağlık Müdürlüğü)が代わりの窓口になることがあります

写真

両者それぞれ4〜6枚程度(自治体により異なる)。パスポートサイズ・最近撮影のもの

※ 上記以外にも書類を求められる場合があります。事前に手続きを行う市民婚姻登録事務所に確認することをお勧めします。

トルコで使う日本の書類の準備
1

証明書をもらう

法務局 または トルコにある日本大使館

2

承認を受ける

A:法務局で取得 → 外務省でアポスティーユ

B:トルコの日本大使館で取得 → 区役所(カイマカムルック/Kaymakamlık)

3

トルコ語に翻訳する

トルコ国内の宣誓翻訳者が翻訳

4

公証してもらう

公証役場(ノーテル/Noter)に翻訳文の認証を受ける

5

パスポートの翻訳と公証をする

1・2の手順はなし。トルコ国内で3・4のみ行う(顔写真ページのみでよい)

6

提出する

市民婚姻登録事務所(Evlendirme Dairesi)

※ トルコの行政制度は変更されることがあります。事前に手続きを行う市民婚姻登録事務所にご確認いただくことをおすすめします。

挙式について

地方の婚姻登録機関の登記官によって挙式が執り行われます。挙式はトルコ語で通常10分程度で行われます。当事者のどちらかがトルコ語を話さない場合は、通訳の出席が必要です。一部の登録機関では、宣誓通訳しか認められません。トルコ語への通訳者の公式リストについては、関連する大使館に問い合わせてください。

近親者でない証人を2人必要です。申請書(2通)と婚姻届簿に署名します。挙式後登記官から結婚証明書が発行されます。

日本側への報告的届出

トルコにある日本大使館または日本の市区町村役場に提出します。

日本側への報告的届出に必要な書類

婚姻届書

大使館備え付け。2通

戸籍謄(抄)本

1通

婚姻証明書(原本)

トルコでは「家族手帳」が該当。日本語訳文も必要

トルコ人のパスポートまたは身分証明書(原本)

身分証明書の場合は未婚時のもの。日本語訳文も必要

※ 上記以外にも書類を求められる場合があります。事前に提出先にご確認ください。

トルコ人の婚約者を日本に呼ぶには

トルコ人は日本への短期滞在(90日以内)はビザなしで来日できます。ただし、婚姻手続きの準備から配偶者ビザの申請・取得までを90日以内に完結させることは容易ではありません。結婚が決まったら、まずご相談ください。来日前の準備段階から、配偶者ビザ取得までトータルでサポートします。

日本滞在中に配偶者ビザへの変更を希望される方も多いですが、短期滞在からの変更は原則として認められておらず、やむを得ない事情がある場合に限られます。詳しくは下記の記事をご覧ください。

短期滞在ビザから配偶者ビザへの変更はできる?行政書士が解説

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よくある質問

Q1. トルコ人との結婚、どちらから手続きを始めた方がスムーズですか?

トルコ人のパートナーがすでに日本にいる場合は、一般的に日本先行で手続きを進めます。トルコへの長期滞在が可能な場合はトルコ先行となります。どちらが適切かはおふたりの状況によって異なりますので、まずはご相談ください。

Q2. トルコ人配偶者が日本語を話せない場合、手続きは進められますか?

日本側の手続きは日本人配偶者が中心となって進めます。書類の翻訳も日本人側が行うことになります。トルコ側の手続きはトルコ人配偶者が主体となって進めますので、言語面での心配は少ないでしょう。ただしトルコ先行の場合、挙式はトルコ語で行われるため通訳の手配が必要です。一部の登録機関では宣誓通訳しか認められませんので、事前に確認が必要です。

Q3. いつ頃から配偶者ビザの準備を始めればいいですか?

結婚が決まった時点でご相談ください。配偶者ビザの申請は婚姻成立後になりますが、必要書類の準備や手続きの流れを事前に把握しておくことで、スムーズに進めることができます。

Q4. 配偶者ビザの審査では語学力は関係しますか?

毎日の夫婦の生活でコミュニケーションがきちんと取れるかがビザの申請で重視されます。意思疎通ができないと婚姻生活が長続きしない、もとより真正な結婚ではない——という観点です。申請の際に「質問書」という書類を提出します。その中に、おふたりが普段何語で話しているか、言葉が通じないときはどうしているかを記載する欄があります。語学力が高くなくても、翻訳アプリを使うなど実際の意思疎通の方法を正直に書くことが重要です。心配な方はご相談ください。

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トルコ国際結婚の手続き書類名【日本語・トルコ語対応一覧】

「この書類、トルコ語で何というの?(Türkçe karşılığı nedir?)」——婚約者の方との書類のすり合わせや確認にご活用ください。国際結婚手続きで使う主な書類名の日本語・トルコ語対応一覧です。

日本語 トルコ語 使用場面
婚姻要件具備証明書 Evlenme Ehliyet Belgesi 在日トルコ大使館・トルコ市民婚登録事務所
申請書 Dilekçe 在日トルコ大使館への各種申請
戸籍謄本(トルコの) Nüfus Kayıt Örneği 在日トルコ大使館・日本の市区町村役場
家族手帳(結婚証明書) Aile Cüzdanı トルコ先行後の日本側報告的届出
身分証明書 Kimlik 各種手続き全般
健康診断書 Sağlık Raporu トルコ先行・市民婚登録事務所への申請
市民婚姻登録事務所 Evlendirme Dairesi 婚姻手続きの提出先

この記事の情報について

婚姻手続きに必要な書類や枚数、健康診断書の取得先などは、申請を行う自治体(市民婚姻登録事務所)によって異なる場合があります。また、トルコ側の制度が今後変更される可能性もありますので、早めに手続きを行う自治体へ直接ご確認いただくことをおすすめします。

行政書士山川鬪志

[この記事の執筆者]
行政書士 山川 鬪志(申請取次行政書士・登録番号19082576)
フィラール行政書士事務所 代表
日本行政書士会連合会 東京都行政書士会 新宿支部
専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化許可申請
保有資格:申請取次行政書士 認定コンプライアンス・オフィサー

当事務所は、新宿区・高田馬場の行政書士事務所です。配偶者ビザ、特定技能など就労(働く)ビザ、永住・帰化申請を専門に、全国オンライン対応でサポートしています。

外務省出入国在留管理庁公開情報等に基づき作成

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