配偶者ビザをお持ちの方が永住許可を申請する際の特例——婚姻期間3年・在留期間1年で申請できるルール——が、婚姻期間5年・在留期間3年に引き上げられる方針であることが報じられました。あわせて、年収・年金に関する要件も新設される方針です。
2027年4月の適用が予定されていますが、正式なガイドラインはまだ公表されていません。現時点で報じられている内容を、行政書士として整理してお伝えします。
配偶者ビザ全体の申請手続きについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
| これは正式に決定した制度ではなく、新聞各社が報じた「改定案」の段階です。出入国在留管理庁から正式なガイドラインが公表されたものではありません。 |
配偶者ビザの特例、何がどう変わるのか
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現行
婚姻期間:3年以上
在留期間:1年以上 (日本人・永住者の配偶者の特例) |
改定案(報道ベース)
婚姻期間:5年以上
在留期間:3年以上 (引き上げ後の想定) |
これまで、日本人や永住者と結婚された方は、通常の永住申請に必要な在留期間(原則10年以上)によらず、婚姻期間3年・在留期間1年という特例で永住申請ができました。今回の改定案では、この特例の期間そのものが延長される方針です。国際結婚をされたご夫婦にとって、永住までの見通しが変わる可能性がある変更です。
あわせて、独立生計要件・年金・国益要件についても、以下のような改定が報じられています。
| 項目 | 報じられている内容(方針) |
|---|---|
| 年収要件 | 日本人世帯の平均収入を継続して上回ることを明記。2026年10月から適用 |
| 年金要件 | 将来の年金受給見込み額が、厚生年金に30年加入していた場合の水準に達していること、または不足分を補える金融資産を持つことを原則とする |
| 国益要件 | 生活習慣を含めた制度理解の不足、義務教育期間の子どもの不就学などを「消極評価」する基準を新設 |
なお、年収・年金・国益要件の見直しは、配偶者ビザ経由の永住申請に限らず、就労ビザなど他の在留資格から永住を目指す方にも共通する変更点です。
日本人の平均世帯年収について
今回の年収要件は「日本人世帯の平均収入を上回る」とされていますが、具体的にいくらになるのかは、現時点で誰も公表していません。
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参考情報として、厚生労働省の国民生活基礎調査(毎年実施、3年ごとに大規模調査)があります。2026年7月15日に公表された2025年調査によると、2024年分の1世帯当たり平均所得金額は575万2千円で、前年(545万7千円)から過去最大級の伸び幅となりました。企業の賃上げが影響したと見られています。ただし、この数字がそのまま今回の要件に採用されるかどうかは分かっておらず、入管庁がどの統計・どの年のデータを基準にするのかも、正式には示されていません。
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平均所得
575.2万円
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中央値
451万円
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平均未満の世帯
61.5%
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今の時点でわからないこと
- 年収の基準額(統計の種類・金額・適用時期)
- 年収要件が2026年4月申請分まで遡及するかどうか(一部報道のみ言及)
- 年金の算出方法
- 国益要件の具体的な評価基準
- 配偶者特例の引き上げに経過措置があるかどうか(施行日時点ですでに婚姻3年・在留1年を満たしている方の扱いなど)
今後のスケジュール
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年7月25日時点 | 改定案が報道(現時点) |
| 2026年10月1日(予定) | 年収要件が適用 |
| 2027年3月頃(予定) | 有識者会議が基本方針をとりまとめ |
| 2027年4月1日(予定) | 配偶者特例・年金要件・国益要件が適用 |
| 時期未定 | 正式ガイドラインの公表・制度確定 |
正式なガイドラインが公表され次第、改めてこの記事を更新してお伝えします。永住申請を予定・進行中の方は、遡及適用の可能性を含めて早めにご相談いただくことをおすすめします。
報道によって書きぶりが異なる点
4つの変更点そのものは、読売・産経・朝日の3紙で内容が一致しています。割れているのは「遡及適用の有無」の1点だけです。
| 新聞 | 年収要件の適用時期 | その他の要件の適用時期 | 遡及適用への言及 |
|---|---|---|---|
| 読売新聞 | 2026年10月から | 2027年4月から | なし |
| 産経新聞 | ガイドラインは2026年10月1日付で改定 | 2027年4月の申請分から原則適用 | なし |
| 朝日新聞 | 2026年10月から | 2027年4月から | 年収の水準については2026年4月以降の申請にも適用するとの言及あり |
読売・産経の2紙は適用時期について一致していますが、朝日新聞だけが「年収水準は2026年4月申請分にも遡って適用される可能性がある」という、より踏み込んだ内容を伝えています。この差異は、現在進行中の永住サポート案件を抱えている場合には見過ごせないポイントです。
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将来を見据えて、配偶者ビザ申請を進めたい方へ 国際結婚に関する在留手続きは、現在の許可取得だけでなく、その後の更新・永住申請まで視野に入れた準備が重要になります。当事務所では、永住申請を視野に入れたサポートを行っています。 個別相談対応/全国オンライン対応/完全予約制 |
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この記事の情報について 本記事は2026年7月25日時点の報道内容にもとづく整理であり、出入国在留管理庁の正式なガイドラインの内容を保証するものではありません。今後の発表により内容が変更される可能性があります。 具体的な申請の可否や必要書類については、必ず最新の公式情報をご確認いただくとともに、個別のご事情に応じたご相談を承っております。 本記事の情報にもとづいて行われた手続きの結果について、責任を負いかねますことをあらかじめご了承ください。 |
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[この記事の執筆者] 行政書士 山川鬪志 フィラール行政書士事務所 代表 日本行政書士会連合会 東京都行政書士会 新宿支部 登録番号 19082576 専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化許可申請 保有資格:申請取次行政書士 認定コンプライアンス・オフィサー |
当事務所は、新宿区・高田馬場の行政書士事務所です。配偶者ビザ、特定技能など就労(働く)ビザ、永住・帰化申請を専門に、全国オンライン対応でサポートしています。




