(2024年6月更新)
「技術・人文・国際業務」: 理系のビザ
技術・人文・国際業務ビザのうち「技術」に関してです。
「技術・人文・国際業務」のうち、人文・国際業務は文系のビザでしたが、技術については、名前で分かるとおり理系のビザです。
入管法に対する業務の該当性
どういった業務について就労が可能となるのでしょうか。
入管法では、
「本邦の公私の機関との、契約に基づいて行う理学、工学その他自然科学の分野に属する技術または知識を必要とする業務です。」となっています。
いわゆる技術の職種に相当する業務カテゴリーです。
たとえばSEと言われるシステムエンジニア、宇宙、航空、自動車、造船、土木、建築、電機、電機工事、機械といった、製造業だけではなく、IT系、通信系事業、幅広い産業分野で設計・開発、などといった専門職に従事する外国人が該当します。
したがい、インフラ設備などのシステム製品の設計開発に係るプロジェクトマネージャーといった業務もこの範囲に入ってきます。
つまり、一定水準以上の専門的知識があることで、単に経験を積んだだけではなく、学問的、体系的なものでないとならないということです。企業では技術職と呼ばれることも多いのではないでしょうか。
「本邦の公私の機関」とは、会社以外にも国や地方公共団体、独立行政法人、任意団体も
この機関に含まれます。自営業者も日本で事務所があれば対象となります。海外の団体、企業の日本法人でも構いません。
次に、雇用に基づいていることです。企業等に採用が決まっているということです。雇用契約書、労働条件通知書で証明します。正社員ではなくても、派遣契約の社員、また業務委託契約でも構いません。
その他の許可の条件
許可には、ほかにどんな条件があるのでしょうか。
あと3つの条件をクリアする必要があります。
学歴
学歴です。そしてこの「学歴要件」と上記に記載している対象となる業務との「関連性」です。
・大学を卒業もしくは同等以上の教育をうけていること
大学、短期大学で学士以上の学位を取得
・日本の専門学校を卒業し「専門士」又は「高度専門士」の称号をいただいていること
外国の専門学校は対象になりません
・申請人の行おうとする業務と大学等で修得内容の関連性があること
⇒大卒の場合 一致していることまでは要求されず関連があれば良いです。
関連性は、履修科目で検討してみると良いでしょう。
⇒専門学校の場合 予定している業務と履修内容との関連性は、大卒のばあいより厳しく見られます。
では大学を卒業していないとこの資格の取得は無理でしょうか。
「実務要件」です。
大学等を卒業していない場合は、10年以上の実務経験が必要です。10年分の「在職証明書」を準備することになります。
雇用する事業に関し
重要な3つの項目があります。適正性、安定性、継続性です。
適正性
事業は必要な許認可をもっていますか、法令に違反していませんか。
行政指導を受けたことが過去ある場合、再発防止策がとられて、きちんと守られているか
体制面も説明が必要となります。
安定性と継続性
会社がきちんと継続していけるかどうかということです。その外国人の雇用が何年も継続して可能かどうかを財務諸表などで審査されます。
では、設立したばかりの会社では、無理でしょうか?今後に向けた事業計画書を、しっかりと作りこんで提出することが重要です。
「報酬」
日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。
当事務所にご相談ください
「技術・人文知識・国際業務」の在留資格は、幅広い産業分野での業務をカバーしていますが、予定している業務が法的に定めている資格に該当するかどうか悩ましい業務が内容があるかもしれません。自然科学または人文科学の分野に属する「技術」または」知識」を必要とするものという点について、ご心配事がなく入管に対して説明できるでしょうか。
これらを証明するために、場合によっては思いのほか労力と時間が非常にかかるとなるかもしれません。貴重な人財、労働戦力を無駄にしたくないですよね。外国人就労のサポートを専門にしている行政書士にお任せすることをお勧めします。
当事務所、東京都新宿区新宿2丁目にあるフィラール行政書士事務所では、無料相談会、出前セミナーなどを承っています。企業で労務管理、新卒採用、経営企画の経験がある代表が全力でサポートいたします。ぜひお問い合わせ頂けますようお願い致します。