どうする!配偶者ビザから永住ビザをめざすためのポイントを簡単に:行政書士が解説

(2024年6月更新)

こんにちは!外国人が日本で暮らす永住ビザの取得を希望するとき、現在取得できる条件にあてはまっているかをチェックすることが大事です。

まず大事なことは、有効な在留資格をもって日本に住んでいるかということです。すでに日本に在住して、長期の在留資格で活動している外国人の方でないと永住ビザを申請できません。日本に住んでいない外国に住んでいる方は申請できません。

このほかに重要なことは何でしょうか。

この記事では配偶者ビザから永住ビザの取得を目指す方への大事なポイントを、ビザ申請サポートの行政書士がQ&Aの形式で解説します。

日本人男性のRさんから電話でお問い合わせがありました。

今度ベトナム人と結婚するのですが、結婚したら日本の永住権もらえますか?

 

配偶者ビザから永住ビザの取り方をQ&Aで解説

Rさんからのお問い合わせ「永住権の取得について」をケーススタディーの事例としてQ&Aの形式で説明して、その後詳しく解説いたします。

Rさん:私は40歳の日本人です。ベトナム人と結婚します。結婚すれば永住権もらえますか?

Y行政書士:お相手の方は、日本に住んでいるのでしょうか?

Rさん:いえ。ベトナムに住んでいます。マッチングアプリでしりあったのです。

Y行政書士:何度かフィアンセの方にリアルでお会いしましたか。

さん:はい。3回ほどベトナムに行きました。

 

Y行政書士:結婚してもすぐには、永住権はもらえません。

Rさん:どういうことでしょうか。

Y行政書士:永住権というか、永住ビザと皆さんは言っています。この永住ビザは日本で暮らしていくための中長期の在留資格を持っていないと永住ビザの申請はできません。

もう少し詳しくいうと、いま日本で住んでいない方を日本へ呼び寄せて、すぐには永住ビザの申請はできないのです。短期滞在ビザで入国しても申請はできません。

 

Rさん:どうすればいいのですか。

Y行政書士:まず配偶者ビザを取得することです。配偶者ビザ申請から永住ビザ申請までの流れをざっくり説明します。

配偶者ビザの取得のために、まず国際結婚を行ってください。これは日本とベトナムの両方の国で結婚が法的に成立していることが基本です。結婚を証明する書類、ベトナムでの婚姻は結婚証明書、日本の場合はお相手の名前が配偶者として記載された戸籍謄本や婚姻届受理証明書となります。

Rさん:それからどうするのですか。

Y行政書士:次はベトナムにいる奥様を日本へ呼び寄せる手続きが必要です。これは在留資格認定証明書交付申請という手続きです。これは入管に申請します。

 

Rさん:なんだか複雑ですね。

Y行政書士:はい、じつはここまでの国際結婚の手続きと日本に呼び寄せの手続きに用意する書類がとてもたくさんあるのです。しかも書類を用意するだけではなく自分で文章を書く書類もあります。

Rさん:自分で書くのですか。無理です。

Y行政書士:大変そうでしたら行政書士がお手伝いすることが可能ですよ。

 

Rさん:その方が楽だなぁ。それで奥さんは日本に来ることができるのですよね。

 

Y行政書士:Rさんの場合は、いくつか配偶者ビザの不許可リスクはあります。というか難易度高いですよ。

マッチングアプリで知り合ったのですよね。

Rさん:まじめな婚活系のサイトですよ。

Y行政書士:参加する方は実名のサイトですか。

Rさん:もちろん。

Y行政書士:リアルでもお会いしたのですよね。

Rさん:はい。彼女の親がすごく喜んでくれて。

Y行政書士:お互いのコミュニケーションはどうしてるのでしょうか

Rさん:彼女は日本語がすこしできるので、あとは翻訳アプリです。

Y行政書士:そうですか。あとでもう少し詳しくお話をきかせてください。

Rさん:厳しいでしょうか

Y行政書士:偽装結婚じゃないですよね。

Rさん:もちろん!

Y行政書士:次回はオンラインでベトナムのダナンとつなぐことはできますか?

Rさん:はい。もっと聞きたいことがありますのでおねがいします。もしビザがとれたら、そのあとはどうすればいいのでしょうか?

 

Y行政書士:無事に在留資格認定証明書を取得出来たら奥様はそれを持って日本に入国します。

日本に上陸したとき、つまり空港で入国審査の際に在留カードをもらいます。

Rさん:それで日本にずっと住むことができますか。

 

Y行政書士:いえ。在留カードには期限があります。配偶者ビザで、「日本人との配偶者等」と在留カードに書かれれている場合で、だいたい最初と一度目の更新は1年間です。更新の時には改めて入管に更新申請をするのです。これが在留期間更新許可申請という手続きです。

 

Rさん:ずいぶん手間がかかりますね。

Y行政書士:まだまだあります。「日本人との配偶者等」の場合ですと有効期限が3年をもらえたとき永住ビザの変更申請が可能となります。

Rさん:もらえないと?

Y行政書士:1年の有効期限の方は永住ビザの要件にあっていませんので申請できません。

期間については、まだ条件があって3年間の実体のある結婚を継続していて、かつ1年間日本に居住していなければなりません。

 

Rさん:ほかにも条件があるのでしょうか。

Y行政書士:期間の他に次のような要件もあるのです。

  • 税金や年金を支払い期限内に払っていること。
  • 収入が一定の額があること
  • 犯罪をおかしていないこと
  • 公衆衛生上有害となるおそれがないこと

などがあります。

Rさん:結構たくさんあるのですね。

Y行政書士:はい。大事なことは最初の配偶者ビザの取得した時から永住ビザの要件を考えて

日本で暮らしていくことではないでしょうか。

Rさん:自分たちで配偶者ビザの申請をおこなうだけでも大変です。今から永住ビザのことまで頭がまわりません。

 

Y行政書士:はい。そうですね。それでは、専門家にアドバイスを受けながら進めると良いですよ。配偶者ビザも永住ビザも何を準備しておくべきか、大事なポイントを理解していますからね。自分たちでビザの手続きをすすめようとネットでしらべても、まえもって準備するようなことはなかなか見つかりませんよね。

 

Rさん:長い道のりですね。

Y行政書士:なるべく早く永住ビザを取得したいと考えていらっしゃるのであれば、まずは、配偶者ビザの取得を専門家にお任せするのが良いかと思います。

 

Y行政書士:私たち専門家が目指している所は、配偶者ビザの取得だけをサポートしているのではなく永住ビザ取得に向けたアドバイスも同時に行っています。

Rさん:うーん。なんだか営業みたいですね。

 

Y行政書士:いえ気にしないでください。当事務所は無理な勧誘はしませんので。

ビザの申請の準備からビザの取得まで長い期間を、一緒に話しあいながら進めていくことになります。料金についてもお客様の予算面でご都合があるので、だいじなことだと思います。

しかし目的はビザの取得ですよね。目的が達成できることに加えて、気持ちよく準備が進んでいくか、それって相性がとても重要ではないかと思います。

さらに大事なことは、目の前の許可だけではなく、私たちのように、その先までみつめて相談できるところを選ぶようにするとよいと思います。

もしご縁がありましたら、ご連絡をお待ちしております。

 

もっと詳しく!配偶者ビザからの永住ビザへの変更を行政書士が解説

一般に配偶者ビザと言われていますが、この場合のビザは正確にいうと査証とは別もので在留資格のことをさしています。配偶者ビザといった時の在留資格ですが、日本人の配偶者ビザ、永住者との配偶者ビザ、定住者との配偶ビザなどなど、いくつかの在留資格の種類をさしています。

この記事では、永住者ビザの条件が緩和される

・日本人の配偶者ビザ

・永住者の配偶者ビザ

について配偶者ビザとして解説いたします。

永住ビザは、日本に何らかの在留資格、ビザを持っている方が対象となります。日本に住んでない方はいきなり日本で永住ビザをもらえません。

従い国際結婚を行ったカップルでも、日本に住んでいないと永住ビザは取得できません。

 

ステップ1 配偶者ビザの取得

まず配偶者ビザについてです。

お相手方を日本に呼び寄せ、これを在留資格認定証明書交付申請といいますが、いわゆるよびよせの配偶者ビザを取得します。

配偶者ビザの要件に、2つ重要なポイントがあります。

偽装結婚ではないこと、そして継続して婚姻生活が維持できるかです。

このポイントから、マッチングアプリで知り合った結婚が本当の結婚かなあとか、長続きするのかなという観点でチェックされます。偽装結婚の疑いでチェックされるますので、それにたいして真実の恋愛感情からの結婚であることを「書類」で説明する必要があります。

 

無事配偶者ビザが取得したら、在留カードをもって日本での生活が始まります。

 

ステップ2 配偶者ビザから永住ビザ取得へ

次に永住ビザの解説をします。

ほとんどの方は初回の在留期間は1年、次回も1年でその次に3年というパターンがおおいのではないでしょうか。3年の期間を取得できれば永住ビザの申請が可能となります。

永住ビザの取得要件は、在留期間だけではありません。

 

永住者の取得の要件をしっかり確認!

要件は3つあります。

  • 国益要件
  • 生計要件
  • 善良要件
第二十二条 在留資格を変更しようとする外国人で永住者の在留資格への変更を希望するものは、法務省令で定める手続により、法務大臣に対し永住許可を申請しなければならない。

2 前項の申請があつた場合には、法務大臣は、その者が次の各号に適合し、かつ、その者の永住が日本国の利益に合すると認めたときに限り、これを許可することができる。ただし、その者が日本人、永住許可を受けている者又は特別永住者の配偶者又は子である場合においては、次の各号に適合することを要しない。

一 素行が善良であること。

二 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること。

(出典:入管法)

では順に細かく解説しましょう。

  • 国益要件

さきほどの入管法に「その者の永住が日本国の利益に合すると認められること」と記載があります。入管のwebサイトにある永住ガイドラインにも同様の記載があるのを見た方もいらっしゃると思います。

それって何?なんとなくわかるようで、意味不明の要件ですよね。

永住することで、日本にとってメリットあること?

これは次の4つのことを指しています。

  • 長く日本に住んでいること
  • 罰金刑や懲役刑をうけておらず、納税義務といった公的義務を果たしていること
  • 今持っている在留資格が最長のも在留期間のものを持っていること
  • 公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと

この4つです。

 

  • 長く日本にすんでいること

長く日本に住んでいることについては、通常10年日本に住んでいる方で直近の5年間は就労系の在留資格で働いていることが必要です。

配偶者ビザの場合は、原則10年について特別に要件が緩和されています。緩和内容については、のちほど説明します。

日本に長く住んでいることについては、1年のうち何度も海外に行かれる方、1度の出国期間が長い方は要注意です。

年間で100日以上または1度の出国で90日以上の方は合理的な説明が必要です。

  • 罰金や懲役をうけていないことと納税義務

日本の法令に違反して、罰せられていないことです。

ここでは車の運転される方は交通違反が該当する方が多いと思います。重い方の罰金は赤い切符で、比較的軽い方の反則金は青い切符ですよね。

重い方は1回で該当します。、また比較的軽い方は過去5年のうちで5回くらいが限度です。

  • 最長の在留期間について

在留期間「1年」の方は「3年」となってから申請します。

  • 生計要件

過去3年間にわたって年収で300万円が大体の目安です。扶養している方がいる場合は一人あたり約70万円をプラスで考えると良いでしょう。

  • 善良要件

国益要件(2)の法令に違反していないことと関連しています。

ガイドラインではもう少し詳しく記載があります。「法律を遵守し日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいること」ですね。

さきほどの青切符で違反が5回というのが該当します。

 

条件が優遇される日本人配偶者と永住者配偶者

日本人、永住者又は特別永住者の配偶者又は子である場合は、条件が緩和されます。

国益要件に適合すればよく、また特例で実体のある婚姻が3年続いており1年以上日本で在留すればよく、子の場合は1年以上日本に在留で条件に適合します。

 

早く永住ビザの要件をそろえるには

どうでしょうか。永住ビザの要件を理解することは、少々難しいかもしれません。永住ビザを早く取得するには、できたら配偶者ビザの取得の時点から専門家のサポートを受け、長期的な視点で計画立てて進めていくことが近道ではないかと私は経験上考えます。

永住ビザの取得まで、決して短くはない期間を共に進んでいくこととなります。

専門家を選ぶには、専門性だけではなく長期の視点でお客様に適切にていねいな提案ができるところ、そのうえで何より大事な事は、行政書士との相性が大事ではないかと思います。

次の記事はフィラール行政書士事務所のビザ申請サポートのご案内です。

よろしければご検討してください。

 

配偶者ビザ

永住ビザ

 

 [この記事の執筆者]

行政書士 山川鬪志

フィラール行政書士事務所 代表

専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化許可申請

保有資格:申請取次行政書士

認定コンプライアンスオフィサー

※上記記事のQ&Aはトピックスについて、制度の解説のために、面談形式でわかりやすく創作・説明したものであって、実際にあった問い合わせではありません。

行政書士は法律により、守秘義務がありますので安心してご相談してください。

 

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