短期滞在ビザの招へい理由書の書き方|婚約者・親族・商用ケース別の記入例と注意点

本文作成:ビザ専門行政書士 山川 鬪志(申請取次行政書士・登録番号19082576)

法務省出入国在留管理庁外務省(ビザ)の公開情報等に基づき作成

短期滞在ビザを申請する際には、「招へい理由書」という書類の提出が求められます。招へい理由書は、なぜ外国人を日本に招くのかを説明するための書類で、日本側の招へい人が作成します。

「どんな内容を書けばいいの?」「婚約者を呼ぶときはどう書くの?」「書き方にルールはある?」といった疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、初めて招へい理由書を書く方でも安心して取り組めるよう、書類の役割・記入手順・各項目の注意点をわかりやすく解説します。最後には書類作成のコツもご紹介します。

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招へい理由書とは?

招へい理由書は、「なぜこの外国人を日本に招くのか」を日本側の招へい人が説明するための書類です。申請人(外国人)本人ではなく、招へい人が作成し、他の必要書類とあわせて申請人に送ります。申請人が在外公館(大使館や総領事館)または在外公館指定の申請代行機関に提出します。

在外公館の審査官にとって、招へい理由書は「招へいの目的と経緯に信ぴょう性があるか」を判断する重要な書類です。形式的な書類に見えて、実は短期滞在ビザの許可・不許可に影響する重要な書類です。

婚約者・交際相手を招へいする場合の招へい理由書

婚約者・交際相手を招へいする場合は、知人訪問として招へい理由書の記載します。「ふたりの関係はどのようなものか」「なぜ今、日本に呼ぶのか」を具体的に記載することが大切です。

招へい理由書の書き方:記入手順と各項目の解説

記入の事例は、フィリピンに住んでいる女性(婚約者)を招へいするケースで解説します。

①日付・②申請先の書き方


 

①日付

西暦ではなく、和暦で記載します。申請日ではなく、この書類を記入した日を書きます。

書類の有効期限は記入した日から3か月です。申請時に期限が過ぎてしまうと書き直しとなりますので、タイミングよく作成してください。

②申請先

申請先は入管ではありません。申請人(日本に来る外国の方)が居住する管轄の在外公館(国によっては大使館指定の代理申請機関)に申請します。

申請先の国名を記入します。

③〜⑤招へい人の欄の書き方

③住所

招へい人の住所を、住民票の写しを見ながら正確に記入します。郵便番号も忘れずに記入してください。

④氏名

招へい人の氏名を記入します。

★重要:他の項目はパソコン入力でも構いませんが、氏名は自筆で署名します。印鑑は不要です。ボールペンで記入します。

⑤電話番号

招へい人の連絡先電話番号を記入します。在外公館から確認の連絡が来ることがあります。

企業・団体が招へいする場合

⑥担当者所属先名、⑦担当者氏名、⑧担当者電話番号の欄は、個人が招へい人の場合は記入不要です。会社・団体が招へいする場合のみ記入してください。

⑨〜⑭ビザ申請人の欄の書き方

申請人のパスポートの情報で記入できます。あらかじめパスポートの写しをもらっておくとスムーズです。

フィリピン人女性 パスポート記載項目(イメージ)

フィリピン人女性 パスポート記載項目(イメージ)

⑨国籍

「フィリピン共和国」と書かずに「フィリピン」など一般的な表記で差し支えありません。

⑩職業

会社勤務なら「会社員」で構いません。学生、主婦、無職などと記入します。空欄にしません。

⑪氏名・⑫性別・ほか 名

氏名はパスポートに記載の順序でアルファベットで記入します。複数名を同時に招へいする場合は申請人以外の人数も記入します。

⑭生年月日

パスポートで確認します。年・月・日の順序に注意して記入します。

パスポートの月の表記について

パスポートに記載されている日付の「月」は、英語の3文字の略語で表されています。間違えないように確認してください。

略語 月(日本語) 略語 月(日本語)
JAN 1月 JUL 7月
FEB 2月 AUG 8月
MAR 3月 SEP 9月
APR 4月 OCT 10月
MAY 5月 NOV 11月
JUN 6月 DEC 12月

⇒短期滞在ビザの身元保証書の書き方はこちら

⑮招へい目的の書き方

招へい理由書の中で、もっとも重要な欄です。「なぜ今、この人を日本に招くのか」を具体的に記載します。

婚約者・交際相手を招へいする場合の記載例

この欄には「招へいの目的」を記入します。申請時に目的を聞かれる場合があるため、申請人と内容を共有しておくことが大切です。

交際相手であるビザ申請人を日本に呼んで、両親や友人に紹介するため。結婚準備をおこない、私の住んでいる街の雰囲気を理解してもらうため。

目的をただ「観光」とするのではなく、ふたりの関係と来日の目的をセットで説明してください。
「結婚準備のため」「家族に紹介するため」など、実態にあった具体的な理由を書くことで説得力が増します。
当事務所ではこの程度に記載して詳細は次の経緯と関係を併せて別紙を作成しています。

⑯招へい経緯の書き方

「どのようにして知り合い、どのような経緯で今回招へいするに至ったか」を記載する欄です。

本欄は「別紙による」と記載するだけで構いません。詳細は別紙(招へい経緯書)を作成して添付します。

招へい理由書の本体欄は簡潔に、詳しい説明は別紙でまとめるのが一般的なやり方です。

⑰申請人との関係の書き方

申請人から見た招へい人との関係を記入します。

  • 婚約者の場合:「申請人の婚約者」
  • 交際相手の場合:「申請人の交際相手」
  • 親族の場合:「申請人の(続柄)」例:申請人の父
  • 取引先の場合:「申請人の取引先担当者」など

★重要:申請書・招へい理由書・身元保証書の3書類すべてで、申請人との関係欄の記載を一致させてください。「査証申請書では婚約者、招へい理由書では友人」のように食い違いがあると、審査で問題になります。

知人訪問・親族訪問・短期商用の違い

招へい理由書の書類の構造はどのケースでも同じです。注意するところは⑮招へい目的・⑯招へい経緯・⑰申請人との関係の3か所です。
以下に違いが分かるように例をあげます。

項目 婚約者・交際相手 親族訪問 短期商用
⑮招へい目的 温泉巡り
結婚準備・家族紹介
娘の出産の看護
孫と面会
商談・展示会参加等
⑯招へいの経緯 交際開始から現在までの経緯 親族との交流状況 取引の経緯・業務内容
⑰申請人との関係 友人や交際相手・婚約者 父母・兄弟姉妹など 取引先担当者など

いずれのケースでも、詳細は別紙にまとめます。

別紙(招へい経緯書)について

招へい理由書の本体には書ききれない詳しい経緯・背景は、別紙として「招へい経緯書」を作成・添付します。別紙があることで招へいの信ぴょう性が増し、審査官に伝わりやすくなります。

別紙に書く内容はケースによって異なりますが、共通して必要な要素は以下のとおりです。

婚約者・交際相手の場合

  • 出会いのきっかけ(いつ、どこで知り合ったか)
  • 交際の経緯(連絡・相互訪問の状況)
  • 今回の来日の目的(結婚準備、家族への紹介など)
  • 今後の予定(滞在期間・帰国後の予定)

親族訪問の場合

  • 招へい人との続柄・どれくらいの交流があるか
  • 今回の訪問の目的・背景
  • 滞在期間・帰国後の予定

短期商用の場合

  • 招へい企業と申請人の取引関係の説明
  • 今回の来日の業務内容(商談・展示会参加など)
  • 滞在期間・帰国後の予定

マッチングアプリやSNSで知り合った場合も、出会いの経緯は正直に記載します。事実と異なる記載は他の書類との整合性が崩れ、不許可につながります。

⇒短期滞在ビザの英文申請書の書き方はこちら

よくある失敗例とQ&A

失敗例1:書類間で関係の記載が食い違っている

招へい理由書に「婚約者」と記載したにもかかわらず、面接では「交際相手」と答えてしまったケースがあります。また、査証申請書の関係欄は「友人」のままにしており、招へい理由書の「婚約者」と矛盾していた事例もあります。申請書類全体と面接の回答が一致するよう、事前に申請人と書類の内容を共有しておくことが重要です。

失敗例2:招へい目的が「観光」だけになっている

婚約者や交際相手を招へいするにもかかわらず、招へい目的欄に「日本観光」とだけ書いてしまうケースがあります。
関係性の説明がなければ、在外公館の審査官は「なぜ日本人が外国人を招くのか」という根拠が見えません。
来日の目的と、ふたりの関係性を組み合わせて記載することが大切です。

失敗例3:出会いの経緯を隠して記載した

マッチングアプリで知り合った事実を隠し、「友人の紹介」と記載したケースがあります。出会いの経緯を偽ると他の書類との整合性が崩れ、不許可の原因につながります。一見不都合と思える事柄でも真実を書くようにします。

Q&A

Q1 招へい理由書は必ず提出が必要ですか?

A1 必要です。理由書の欄は記載するところが狭いので、別紙で詳しく理由・関係・経緯を記載するようにします。

Q2 別紙の招へい目的はどのくらいの文量で書けばよいですか?

A2 書式上の字数制限はありませんが、理由書様式の目的欄は2文程度でわかりやすくまとめます。別紙を用意するのであれば、「別紙による」と記載してもかまいませ

Q3 書き間違えた場合はどうすればよいですか?

A3 二重線での訂正ではなく、新しい用紙に書き直すことをおすすめします。招へい理由書はPDFで公開されており、パソコンから直接入力できます。誤記があっても簡単に修正できるため、パソコン入力が便利です。

Q4 マッチングアプリで知り合った場合はどう書けばよいですか?

A4 出会いの経緯は正直に記載してください。「○○(アプリ名)を通じて知り合い、その後ビデオ通話・相互訪問を重ねて交際に至りました」それからの経緯をできるだけ具体的に書きます。事実と異なる記載はぜったいに行わないでください。犯罪となる可能性もあります。

まとめ:書類の整合性と申請人とのすり合わせが大切

招へい理由書は、各項目を正確に・丁寧に記入することが基本です。記入後は提出前に他の書類と並べて、同じ記入項目に同じ内容で記載しているか確認します。また、記載内容については申請人と十分に共有することが重要です。

コツはこれだ!

招へい理由書・身元保証書・査証申請書(VISA APPLICATION FORM)は、同じ申請人の情報を複数の書類に記入します。バラバラに作成すると転記ミスが起こりやすくなります。

3枚の書類を横に並べて、同じ項目を同じタイミングで記入していくのが最も確実です。PDF編集ソフトをお持ちの場合は、コピー&ペーストで同じ情報を各書類に貼り付けると単純ミスを防ぐことができます。

招へい理由書はあくまで申請作業の一部です。短期滞在ビザ申請全体の流れや当事務所のサポート内容については短期滞在ビザ 当事務所のサポート内容をご覧ください。

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この記載例にある住所や氏名、電話番号などは架空のもので、実際の人物や会社とは関係ありません。あくまで参考としてご利用ください。

申請書の作成や提出にあたっては、必ず最新の情報や現地在外公館の案内を確認してください。当事務所は、記載例の利用によって生じたトラブルや損害について責任を負いかねます。具体的な申請については、専門家に相談することをおすすめします。

なお、この情報は2026年4月現在のもので、今後変更される可能性があります。

行政書士山川鬪志の写真 [この記事の執筆者]
行政書士 山川鬪志
フィラール行政書士事務所 代表
日本行政書士会連合会 東京都行政書士会 新宿支部
登録番号 19082576
専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化許可申請
保有資格:申請取次行政書士 認定コンプライアンス・オフィサー

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