ベトナム人の妻が日本で披露宴を行うために、ベトナムの家族を日本に呼び寄せる方法
日本人と結婚したベトナム人女性が、日本で披露宴を行うためにベトナムの家族を日本に招待したい場合、どうすれば良いのでしょうか?
まず、査証免除国であれば、有効なパスポートを持っているだけで飛行機のチケットを予約し、日本に入国することができます。しかし、残念ながらベトナムは査証免除の対象国ではありません。
そこで、90日以内の短期間の滞在であれば、短期滞在ビザを利用して家族を日本に呼び寄せることが可能です。
このビザを取得するための手続きや必要な書類について、詳しくご紹介します。
親族訪問の短期滞在ビザ:招へい人と身元保証人の役割
短期滞在ビザでは、申請人と身元保証人、招へい人がそれぞれ分担して準備を行います。
申請人は、日本に来る人です。今回の記事の場合、日本での結婚式に参加する家族、ベトナム人の父親や母親ですね。申請人がベトナムにある日本大使館・領事館で短期滞在ビザの申請を行います。実際にはベトナム大使館、領事館が指定している、代理申請機関に行き申請手続きを行います。
招へい人は日本へ呼寄せる人です。ご両親を短期滞在ビザの親族訪問で呼び寄せる場合、日本にいるベトナム人妻が呼寄せ人となります。
身元保証人は、申請人のベトナム人、奥様の父親や母親が日本に滞在するあいだ身元保証を行う人です。ベトナム人妻の日本人のご主人が身元保証人となるケースが多いです。
申請人 | 日本に来る人 (ベトナム人のご両親) |
招へい人 | 申請人を日本に呼び寄せる人 (ベトナム人妻) |
身元保証人 | 申請人の日本滞在中の保証人 (日本人の夫) |
短期滞在ビザの対象
短期滞在ビザの対象は目的によって4つに分けられます。
- 短期商用
- 観光
- 親族訪問
- 知人訪問
それぞれ申請に必要な書類が異なります。
短期滞在ビザに関するよくある質問と回答
身元保証人
「身元保証というと何だか怖いです」
短期滞在ビザの身元保証人は、道義的な保証人となります。具体的には、「滞在費」「帰国旅費」「法令の遵守」を保証する必要があります。
道義的責任とは、法的責任とは異なり、人として正しい道を守るべき責任という意味です。例えば、呼び寄せた外国人に対して日本滞在中のルールをきちんと教えることなどが含まれます。
もちろん、法律に違反するようなことを示唆したり、虚偽申請に加担したりすれば、法的な責任を問われます。
道義的責任については、守れないことがあっても法的には問われません。しかし、次回以降の申請で身元保証人となれない可能性があります。
問題なのは、身元保証人は申請時に日本滞在中にかかる費用をサポートできる経済的な証明を提出する必要があることです。例えば、課税証明書や自営業の場合は確定申告書の写しなどが必要です。
友人が身元保証人となることも可能ですが、収入がわかる書類を提出することに抵抗があるかもしれません。また、日本人配偶者がいる場合、なぜその人が身元保証人とならないのか疑問を持たれる可能性もあります。
そのため、ベトナム人妻の配偶者である日本人が身元保証人となることが多いです。日本人の収入が少ない場合は、親などを追加で身元保証人にすることも可能です。
呼び寄せ可能な親族の範囲
[この記事の執筆者]
行政書士 山川鬪志 フィラール行政書士事務所 代表 日本行政書士会連合会 東京都行政書士会 新宿支部所属 登録番号 19082576 専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化許可申請 保有資格:申請取次行政書士 認定コンプライアンス・オフィサー |
https://www.moj.go.jp/isa/index.html