配偶者ビザは呼び寄せ?それとも変更?短期滞在ビザで来日する方向けガイド(行政書士が違いを解説)

本文作成:ビザ専門の行政書士 山川 鬪志(申請取次行政書士・登録番号19082576)


「短期滞在ビザで来日するんですが、そのまま配偶者ビザに切り替えられますか」
このご相談、電話でもメールでも本当によくいただきます。
特にお相手がまだ来日していない段階、これから短期滞在ビザを取ろうとしている段階で聞かれることが多いです。
おそらく検索していろいろ調べているうちに、「短期滞在から配偶者ビザへの変更は原則できない」という情報にぶつかって、不安になってお電話をくださるのだと思います。

結論から言うと、短期滞在ビザで日本に来て結婚する場合、たどるルートは大きく2つに分かれます。
どちらのルートになるかは、お相手が今どこに住んでいるかで決まりますので、まずはご自身がどちらに当てはまるのか、そこを整理するところから始めましょう。

お相手が今どこにいるかで、進め方がまったく変わります

日本人の配偶者等、いわゆる配偶者ビザを取るときの入口は、実はふたつあります。
ひとつは、お相手の外国人がすでに日本にいる場合。
もうひとつは、まだ母国に住んでいて、これから日本に呼び寄せる場合です。

この違いを最初にはっきりさせておかないと、この先の話がずっと噛み合わなくなってしまいます。
私のところにご相談にいらっしゃる方の中にも、最初は「変更」の話だと思って聞いていたら、実はお相手はまだ母国にいて「認定」の話だった、というケースが少なくありません。
手続きの名前も、必要書類も、進め方もまったく別物になりますので、ここは丁寧に見ていきます。

呼び寄せ(認定申請) 変更(変更申請)
お相手はまだ母国にいる お相手はすでに日本にいる
在留資格認定証明書交付申請 在留資格変更許可申請(短期滞在からは原則不可)

まだお相手が母国にいる場合(呼び寄せパターン)

現地で出会って、現地で結婚の手続きも済ませた。
でもお相手はまだ日本に来ていない。
このパターンは、いわゆる「呼び寄せ」と呼ばれるもので、在留資格認定証明書交付申請という手続きを、日本にいるあなたが入管に対して行います。

流れとしては、まず日本側で申請をして、審査を経て許可が出ると「在留資格認定証明書」という書類が交付されます。
これをお相手の国に送って、お相手はそれを持って現地の日本大使館や領事館でビザの発給を受け、それから日本に入国する、という段取りです。

呼び寄せパターンの流れ
1
日本側で在留資格認定証明書交付申請
入管に対して、日本にいるあなたが申請します
2
審査(目安として1〜3か月程度)
許可が出ると認定証明書が交付されます
3
認定証明書をお相手の国へ送付
4
現地の日本大使館・領事館でビザ発給、入国
証明書があっても発給が確約されるわけではありません

正直に言うと、このルートは時間がかかります。
証明書が出たからといって、現地の大使館で必ずビザが出るとも限りません。
大使館側の独自の判断で追加の確認が入ることもあります。

このパターンについては、必要書類の揃え方や、審査でよく引っかかるポイントなど、もう少し細かい話がありますので、それはまた別の記事で詳しくお伝えしたいと思います。

すでに短期滞在ビザで来日している、あるいはこれから来日する場合

こちらが、今日のメインテーマです。
お相手がすでに短期滞在ビザで日本に入国していて、日本国内で結婚手続きを済ませ、そのまま帰国せずに配偶者ビザへ切り替えたい、というケースですね。

先に申し上げておくと、これは制度上「原則できない」とされている手続きです。
短期滞在という在留資格は、そもそも観光や親族訪問など短期の滞在を前提に、比較的簡単な審査で許可されるものです。
ここから直接、長期在留につながる配偶者ビザへ変更することを無条件に認めてしまうと、短期滞在の審査そのものが形骸化してしまう。
入管としては、そこを警戒しているわけです。

ただし「やむを得ない事情」がある場合に限り、例外的に認められることがあります。
来日中に結婚した場合や、すでに結婚している配偶者が短期滞在で入国したケース、あるいは妊娠・出産といった事情がこれにあたります。

とはいえ「結婚したから、はい、やむを得ない事情ですね」と機械的に認められるわけではありません。
短期滞在中に出会って間もないのに結婚したケースや、結婚相談所の紹介で初めて対面したばかりのケースなどは、入管から結婚の実質を疑われることがあります。
逆に、以前から交際が続いていて、周囲もその関係を知っているようなカップルであれば、認められる可能性は高くなります。

このあたりの判断基準、必要な準備、90日の短期滞在ビザが重要になる理由、事前相談の進め方まで含めると、かなりボリュームのある話になります。
この点は別記事「短期滞在ビザから配偶者ビザへの変更できる?行政書士が解説」で、入管法の条文も含めてかなり詳しく解説していますので、実際にこのルートで進めようとお考えの方は、そちらをあわせてご覧いただくのが一番確実です。

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結局、自分はどちらのパターンなのか迷ったら

ここまで読んでいただいて、「呼び寄せ」と「変更」、自分たちがどちらに当てはまるかは整理できたでしょうか。
お問い合わせの段階ではご本人たちもどちらの方法がいいかよくわからないこと場合が多いです。
無理もないと思います。
婚姻の手続き自体が両国それぞれで複雑ですし、そこに在留資格の話が重なってくるわけですから。

ひとつだけ、判断の目安をお伝えするとすれば、「お相手が今、日本にいるかどうか」です。
日本にいなければ呼び寄せ、日本にすでに滞在中であれば変更、というのが基本の分け方になります。
ただし変更のルートは冒頭でお伝えした通り「原則できない」手続きですので、短期滞在で来日される前の段階でこそ、一度専門家に相談していただきたいところです。
来日後、短期滞在90日のうちすでに多くの日数が過ぎてからご相談にいらっしゃる方は、手続き面で可能性の幅が限られてしまいます。
一方で、うまく進められているご夫婦に共通しているのは、「早い段階で準備を始めている」という点です。
不安を抱えたまま時間だけが過ぎてしまう前に、まず一度ご相談ください。

関連記事もあわせてご覧ください。
短期滞在ビザから配偶者ビザへの変更できる?行政書士が解説
配偶者ビザ申請サポートについて

行政書士 山川鬪志 [この記事の執筆者]
行政書士 山川鬪志
フィラール行政書士事務所代表
日本行政書士会連合会 東京都行政書士会 新宿支部
登録番号19082576
専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化許可申請
保有資格:申請取次行政書士 認定コンプライアンス・オフィサー

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【2026年8月改訂・最新確定】本記事は、外務省出入国在留管理庁公開情報等に基づき作成しています。

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