公印確認申請書の書き方|記入例つきで項目別に解説

この記事は、行政書士 山川鬪志(登録番号19082576)が執筆しています。

公印確認申請書を手にしたものの、「どこに何を書けばいいのかわからない」と手が止まってしまう方は少なくありません。

公印確認は、日本の公文書を海外で使用するために必要な手続きのひとつです。ハーグ条約(アポスティーユ条約)に加盟していない国に書類を提出する場合、外務省で公印確認を受けたうえで、相手国の大使館・領事館で領事認証を取得する必要があります。

公印確認申請書に記入する内容は、大きく分けると「申請者の情報(氏名・電話番号・住所)」「提出先の国名」「公文書の情報(書類名・発行者・発行日)」の3つです。

この記事では、公印確認申請書(令和8年1月更新版)の書き方を、完成見本つきで項目ごとに解説します。まずは完成見本をご覧ください。

公印確認申請書の記入例

各項目には①〜⑨の番号を振っています。それぞれの書き方は、このあと順番に解説します。

番号 項目 記入例に表示している内容
申請日 2026年 6月 24日
申請者の氏名 新宿 次郎
電話番号 03-3000-××××
住所 〒169-0075 東京都新宿区高田馬場二丁目0番51号
申請者区分 本人にチェック
提出先国名 イラン
公文書の通数 1通
書類発行者の肩書き 新宿区長
発行年月日 2026年 6月 1日

公印確認後の手続きもしっかりサポート

公印確認のあとも、翻訳・翻訳認証・大使館での領事認証と、手続きは続きます。
弊所では、公印確認だけでなく、その先の認証手続きについてもサポートしています。
書類の準備から提出まで対応していますので、お気軽にご相談ください。

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記入前に確認すること

提出先の国がハーグ条約に加盟していないこと

ハーグ条約(アポスティーユ条約)に加盟している国に提出する書類は、公印確認ではなくアポスティーユの対象です。申請書の様式も異なりますので、まず提出先の国の条約加盟状況を確認してください。

対象が公文書であること

公印確認の対象は、官公署が発行した公文書(戸籍謄本、住民票、登記事項証明書など)に限られます。私文書(契約書、履歴書など)は対象外です。私文書を海外で使用する場合は、公証人の認証を受けたうえで公印確認を申請する流れになります。

対象の公文書を手元に用意すること

申請書の⑧「書類発行者の肩書き」と⑨「発行年月日」は、公文書に記載されている情報をそのまま転記します。手元に対象の公文書を用意してから記入を始めてください。

公印確認申請書の書き方(項目別)

完成見本の①〜⑨の各項目について、順番に解説します。

① 申請日

申請書を外務省に提出する日付を西暦で記入します。郵送の場合は、記入した日の日付で問題ありません。

② 申請者の氏名(Ⓐ欄)

公印確認を申請する方の氏名を記入します。本人が申請する場合は本人の氏名、代理人が申請する場合は代理人の氏名を記入します。

③ 電話番号

日中に連絡がつく電話番号を記入します。

④ 住所

申請者の住所と郵便番号を記入します。

⑤ 申請者区分

「本人」「代理人(業務)」「代理人(個人)」の3つから、該当するものにチェックを入れます。いずれか1つだけにチェックしてください。

区分 対象
本人 証明を必要としている本人が申請する場合
代理人(業務) 行政書士など、業務として代理申請する場合
代理人(個人) 家族・知人などが個人として代理申請する場合

「代理人(業務)」を選択した場合は、所属・社名・肩書を記入し、資格を証する書面の写し(行政書士証票など)を添付します。

「代理人(個人)」を選択した場合は、申請書下部の「委任状」欄に、当事者(証明を必要としている方)の署名・住所・連絡先を記入するか、当事者が署名した委任状(様式自由・押印不要)を用意する必要があります。

なお、次のケースでは委任状を省略できます。

ケース 必要なもの
当事者が未成年で、親権者が申請する場合 親子関係が公文書上で確認できない場合は、戸籍謄本等の写しを提示(郵送の場合は同封)
行政書士などが業務として申請する場合 顔写真付きの身分証明書(行政書士証票など)を提示(郵送の場合は写しを同封)
組織名義の公文書(登記簿謄本など)について、その組織の社員が申請する場合 顔写真付き身分証明書、名刺・社員証など所属を証明できるもの(郵送の場合は写しを同封し、返送先は勤務先)

※ 組織の社員が個人名義の書類(戸籍謄本や卒業証明書など)を代理申請する場合は、当事者からの委任状が必要です。

⑥ 提出先国名

公印確認を受けた書類を提出する国の名前を記入してください。
正式名称でなく、一般的に使われている国名(通称)で構いません。
記入例:イラン(正式名称:イラン・イスラム共和国)正式な国の名前でなく通称で構いません。

なお、提出先の国がハーグ条約の締約国に該当する場合は、公印確認ではなくアポスティーユの申請になります。

⑦ 公文書の通数

公印確認を受ける公文書の通数を記入します。同じ種類の書類を複数通申請する場合(例:戸籍謄本を2通)も、合計の通数(「2通」)を記入します。

⑧ 書類発行者の肩書き

公文書に記載されている発行者の肩書きを転記します。

公文書の種類 書類発行者の肩書き(例)
戸籍謄本(全部事項証明書) ○○市長 / ○○区長
婚姻届受理証明書 ○○市長 / ○○区長
住民票の写し ○○市長 / ○○区長
登記事項証明書 ○○地方法務局長 / ○○法務局長
犯罪経歴証明書 ○○県警察本部長 / 警視総監 など

※ 公文書に記載されている肩書きをそのまま転記してください。

⑨ 発行年月日

公文書に記載されている発行年月日を記入します。申請日(①)ではなく、公文書が発行された日付です。西暦・和暦のいずれでも記入できます。

公印確認後の手続きもしっかりサポート

公印確認のあとも、翻訳・翻訳認証・大使館での領事認証と、手続きは続きます。弊所では、公印確認だけでなく、その先の認証手続きについてもサポートしています。書類の準備から提出まで対応していますので、お気軽にご相談ください。

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書類別の記入例(⑧⑨の違い)

①〜⑦は申請者情報・提出先・通数のため、どの書類でも記入内容は同じです。⑧(書類発行者の肩書き)と⑨(発行年月日)は書類ごとに異なります。

戸籍謄本の場合

項目 記入例
⑧ 書類発行者の肩書き 新宿区長
⑨ 発行年月日 2026年 6月 1日

戸籍謄本の発行者は、本籍地の市区町村長です。住所地と本籍地が異なる方は、公文書に記載されている発行者名を確認してください。

婚姻届受理証明書の場合

項目 記入例
⑧ 書類発行者の肩書き 豊島区長
⑨ 発行年月日 2026年 5月 20日

婚姻届受理証明書の発行者は、婚姻届を受理した市区町村の長です。

よくある間違い

⑧の肩書

⑧「書類発行者の肩書き」は、公文書に記載されている肩書きをそのまま転記する欄です。「たぶん市長だろう」と推測して書くのではなく、書類の記載どおりに転記してください。

⑨に申請日を書いてしまう

⑨「発行年月日」は公文書が発行された日付です。公印確認の申請日(①)と混同しないよう注意してください。

アポスティーユとの取り違え

提出先の国がハーグ条約の締約国に該当する場合、公印確認ではなくアポスティーユの申請が必要です。申請書の様式が異なりますので、申請前に確認してください。

公印確認の申請先

窓口 所在地
外務省 本省 東京都千代田区霞が関2-2-1
外務省 大阪分室 大阪府大阪市中央区大手前4-1-76(大阪合同庁舎第4号館4階)

郵送での申請と窓口での申請の両方が可能です。郵送はどちらの窓口宛でも申請できます。外務省は可能な限り郵送での申請を案内しています。

処理にかかる日数(外務省本省・東京)

外務省本省(東京)では、書類に不備がなく追加の確認が不要な場合、以下の日数が目安として示されています。

申請方法 処理日数の目安
郵送申請 受領から3開庁日後に返送(例:月曜受付 → 木曜発送)
窓口申請(郵送で受取) 受付から3開庁日後に郵送(例:月曜受付 → 木曜午後発送)
窓口申請(窓口で受取) 受付から4開庁日後以降に受領票を持参(例:月曜受付 → 金曜午前)

書類に不備があった場合は、申請書に記載した電話番号に連絡が入ります。

窓口の受付時間

窓口 受付時間
外務省本省(東京) 14:00〜16:00(休日・祝祭日を除く)
大阪分室 午前は12:00までに、午後は16:30までに来庁

いずれの窓口も予約は不要です。窓口で申請した場合も、原則として郵送での交付となります。

申請に必要なもの

証明が必要な公文書 発行日から3か月以内の原本
公印確認申請書 記入済みのもの
身分証明書 運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、在留カードなど(顔写真付き)
委任状 代理申請の場合のみ(⑤の解説を参照)
返送用封筒 レターパック等(返送先を記入済みのもの)。外務省構内では販売なし

郵送申請の注意点

郵送申請の場合、証明済み書類は申請者本人の住所にのみ返送されます。これは本人確認を兼ねているため、申請者と異なる方の住所や、差出人住所と異なる住所への送付はできません。④「住所」の記入は正確に行ってください。

また、海外からの郵送申請は受け付けられていません。返送先も日本国内に限られます。

よくある質問

Q. 公印確認の手数料はいくらですか?

公印確認の手数料は無料です。ただし、郵送で申請する場合は返送用のレターパック等の費用が必要です。

Q. 公印確認にかかる日数はどのくらいですか?

外務省本省(東京)の場合、書類に不備がなければ受付から3開庁日後に証明済みの書類が郵送で返却されます(例:月曜受付→木曜発送)。窓口で受け取る場合は4開庁日後以降です。

Q. 公印確認とアポスティーユの違いは何ですか?

どちらも日本の公文書を海外で使うための認証手続きですが、対象国が異なります。ハーグ条約に加盟している国にはアポスティーユ、加盟していない国には公印確認が必要です。公印確認の場合は、そのあと相手国の大使館・領事館で領事認証を受ける必要があります。アポスティーユと領事認証の違いについては、「領事認証とアポスティーユの違い」もあわせてご覧ください。

Q. 翻訳文も一緒に公印確認を受けられますか?

翻訳文は私文書にあたるため、そのままでは公印確認の対象になりません。翻訳文に公印確認を受けるには、公証役場で公証人の認証を受け、法務局で公証人押印証明を取得してから外務省に申請する流れになります。

Q. 本人以外でも申請できますか?

はい。行政書士などが業務として代理申請する場合は、顔写真付きの身分証明書(行政書士証票など)の提示で申請できます。それ以外の方が代理申請する場合は、当事者(証明を必要としている方)が署名した委任状が必要です。詳しくは⑤「申請者区分」の解説をご覧ください。

Q. 公印確認のあと、何をすればいいですか?

公印確認を受けた書類は、提出先の国の在日大使館・領事館で領事認証を受けます。また、書類によっては翻訳の手配や翻訳文の公証(翻訳認証)が必要になることもあります。手続きの流れは提出先の国や書類の種類によって異なりますので、事前に大使館・領事館に確認されることをおすすめします。

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行政書士 山川鬪志 [この記事の執筆者]
行政書士 山川鬪志
フィラール行政書士事務所 代表
日本行政書士連合会 東京都行政書士会 新宿支部
登録番号 19082576
専門業務:ビザ・帰化申請
申請取次行政書士
認定コンプライアンスオフィサー

この記事は、外務省「公印確認・アポスティーユとは」外務省「ハーグ条約の締約国(地域)一覧」等の公開情報に基づき作成しています。

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