(2026年8月更新)
「自分は簡易帰化に当てはまるのだろうか?」
帰化のご相談では、この質問を最初にいただくことがあります。日本人の配偶者の方、日本で生まれ育った方、かつて日本国籍を持っていた方など、日本と特別なつながりを持つ外国人には、通常より条件が緩和される「簡易帰化(特別帰化)」が用意されています。
しかし、どこまで条件が軽くなるのか、どの類型に自分が当てはまるのかは、法律の条文だけでは分かりづらいものです。
こんにちは。東京・高田馬場で帰化申請とビザの申請サポートを行っているフィラール行政書士事務所です。
この記事では、簡易帰化とは何か、そしてどんな方が対象になるのかを、わかりやすく解説します。
簡易帰化とは?特別帰化との違いと日本国籍取得の条件
帰化には3種類あります。普通帰化、簡易帰化、大帰化です。実務でご相談を受けるほとんどの方は、普通帰化か簡易帰化のいずれかに該当します。まずは基準となる普通帰化の条件から確認しましょう。
帰化の一般的条件(普通帰化)
帰化の一般的な条件は国籍法で定められており、これを普通帰化の条件といいます。
- 住居要件
- 能力条件
- 素行条件
- 生計条件
- 重国籍防止条件
- 憲法遵守条件
これらの条件を満たしていても、必ず帰化許可を取得できるとは限りません。あくまで帰化申請をするための最低限の条件です。
ご自身が普通帰化の条件を満たしているか確認したい方は、普通帰化の条件をチェックしてみましょう!もあわせてご覧ください。
簡易帰化制度の対象者|日本と特別な関係をもつ外国人とは
国籍法では、日本と特別な関係をもつ外国人について、普通帰化の条件の一部を緩和しています。
具体的には、日本人の配偶者である外国籍の方、日本で生まれた外国籍の方、日本人の子である外国籍の方、以前日本国籍であった方などが該当します。これらの方が一定の条件を満たしていれば、普通帰化の条件がゆるやかになります。これを簡易帰化、または特別帰化と呼びます。
普通帰化から緩和される3つの条件
緩和されるのは次の3点です。
①住居条件:普通帰化では引き続き5年以上日本に住所を有している必要があります。簡易帰化ではこの5年が短縮されます。
②能力条件:普通帰化では18歳以上かつ本国法でも成人に達している必要があります。簡易帰化が適用されると、未成年でも申請が可能になる場合があります。
③生計要件:生活に困ることなく暮らしていけるかという条件です。こちらも簡易帰化では緩和されます。
簡易帰化の一定条件(対象となる方の類型)
項目の番号は、後述する一覧表の番号に対応しています。
1.日本人であった方の子(養子を除く)
例えば、日本人の両親と一緒に外国籍になった方が、日本国籍に戻りたいというケースです。
2.日本で生まれた方で、実の父または母が日本生まれの方
在日韓国籍・朝鮮籍の方の多くがこちらに該当します。
3.引き続き10年以上日本に居所のある方(いわゆる「簡易帰化10年ルール」)
継続して10年日本に住んでいれば、就労期間が1年で条件を満たします。長期在留者からのご相談が多い区分です。
4・5.日本人の配偶者である外国人
日本人と結婚して3年以上日本に住んでいる方、または婚姻から3年以上経過し、日本に1年以上住んでいる方が対象です。国際結婚をされた方からのお問い合わせで最も多いパターンです。
6.日本人の子(養子を除く)
外国人の両親が先に帰化しているケースなどが該当します。親がすでに日本人であるため、子は「日本人の子」として扱われます。
7.日本人の養子で、縁組時に本国で未成年だった方
日本人と国際結婚し、連れ子を養子縁組した場合などが該当します。ここでいう養子縁組は普通養子縁組を指し、縁組の時点で本国法上まだ未成年であったことが要件になります。
8.元日本人
かつて日本国籍を離脱・喪失した方が、日本国籍に戻りたいというケースです。現在お持ちの在留資格の種類にかかわらず相談自体は可能ですが、申請にあたっては現在の在留状況の確認が必要です。
9.日本で生まれ、出生のときから無国籍の方
出生時にどの国の国籍も取得できなかった、無国籍のお子さんなどが該当する区分です。
簡易帰化の条件一覧表
| 日本と特別な関係を持つ外国人 | 一定の条件 | 緩和される条件 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 日本人であった方の子(養子を除く) | 引き続き3年以上日本に住所もしくは居所を有している | 住居条件が緩和 |
| 2 | 日本で生まれた方で実の両親(父か母)が日本生まれの方 | 引き続き3年以上日本に住所もしくは居所を有している方 | |
| 3 | 引き続き10年以上日本に居所のある方 | 在日韓国人・朝鮮人以外の一般の外国人は1年以上就労している方 | |
| 4 | 日本人の配偶者である外国人 | 引き続き日本に3年以上住所もしくは居所を有しており現在も日本に住所を有している方 | 住居条件と能力条件が緩和 |
| 5 | 日本人の配偶者である外国人 | 婚姻の日から3年を経過して引き続き日本に1年以上住所を有している方 | |
| 6 | 日本人の子(養子を除く) | 日本に住所を有する方 | 住居条件と能力条件と生計条件が緩和 |
| 7 | 日本人の養子で縁組の時に本国で未成年だった方 | 引き続き1年以上日本に住所を有している方 | |
| 8 | 元日本人(日本に帰化した後日本国籍を失った方を除く) | 日本に住所を有する方 | |
| 9 | 日本で生まれ、出生のときから無国籍の方 | 引き続き3年以上日本に住所を有する方 |
よくあるご質問
簡易帰化は普通帰化より許可されやすいのですか?
いいえ。簡易帰化は住居条件・能力条件・生計条件の一部が緩和される制度であり、素行条件など他の条件は普通帰化と同様に審査されます。「簡単に許可が下りる」という意味ではありません。
日本で生まれた無国籍の子どもも対象になりますか?
出生の時から無国籍で、引き続き3年以上日本に住所を有している場合は、簡易帰化の対象区分に該当します。個別の状況によって必要書類が変わるため、早めのご相談をおすすめします。
元日本人が日本国籍に戻りたい場合も簡易帰化ですか?
はい。かつて日本国籍を有していた方(元日本人)が現在日本に住所を有している場合、簡易帰化の対象区分に含まれます。
東京で簡易帰化の相談はできますか?
フィラール行政書士事務所は東京・高田馬場を拠点に、全国オンラインで簡易帰化のご相談を承っています。ご自身がどの区分に該当するかわからない場合も、状況をお伺いした上でご案内可能です。
まとめ
簡易帰化は「帰化が簡単になる」という意味ではありません
簡易帰化は、普通帰化にある条件の一部が緩和される制度ですが、緩和されない条件(素行条件など)もあり、許可が簡単になるわけではありません。ご自身がどの区分に該当するかによって、必要書類や準備すべき内容も大きく異なります。
帰化の条件を見て気になる点や不安な点はありませんか。一人で悩んで申請のやり直しを重ねるより、早い段階で専門家に相談したほうがよかった、というお話をよく伺います。申請に必要な書類は数多くあり、国籍・家族状況・お仕事の内容などによって内容は大きく異なります。
次に確認したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
以下の記事では、フィラール行政書士事務所での帰化申請サポートの進め方を説明しています。よろしければご覧ください。
帰化申請 | フィラール行政書士事務所 (firstbase.info)
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ご自身がどの簡易帰化区分に該当するか、必要書類とあわせて確認したい方へ。 |
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[この記事の執筆者] 行政書士 山川鬪志 フィラール行政書士事務所 代表 日本行政書士会連合会 東京都行政書士会 新宿支部 登録番号 19082576 専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化許可申請 保有資格:申請取次行政書士 認定コンプライアンス・オフィサー |
当事務所は、新宿区・高田馬場の行政書士事務所です。配偶者ビザ、特定技能など就労(働く)ビザ、永住・帰化申請を専門に、全国オンライン対応でサポートしています。




