ビザ(在留資格)の更新申請を行ったあと、在留期限までに審査結果が出ないケースは少なくありません。最近は入管への申請件数が増加しており、審査が長期化することも珍しくない状況です。
在留期限を過ぎることで、日常生活に関わるマイナンバーカードや銀行口座について影響が出てきます。
この記事では、在留資格の更新申請中に在留期限を迎えた場合の取り扱いや、マイナンバーカード・銀行口座への影響、注意点についてわかりやすく解説します。
マイナンバーカードと銀行口座についての手続きフロー
在留期限内に審査が完了するかどうかによって、必要な手続きの流れが変わります。以下のフローで、ご自身のケースを確認してください。
銀行
入管・審査
許可・完了
市区町村の特例期間延長手続は、マイナンバーカードの有効期限が切れる前(在留期限前)に実施してください。期限を過ぎると失効し、手数料1,000円(電子証明書不要は800円)で再交付申請が必要になります。銀行への届出は特例期間に入ってから、できるだけ早めに行ってください。
在留更新申請中に在留期限を迎えたら
特例期間とは
在留資格の更新・変更申請を済ませているのに、在留期間の満了日までに審査結果が出なかった場合、入管法第20条の「特例期間」が適用されます。
具体的には、①審査結果が出るまで、または②在留期間の満了の日から2か月が経過する日が終了する時、のいずれか早い時点まで、現在の在留資格のまま在留・就労を続けることができます。申請を済ませている限り、在留カードの期限日を過ぎても従来の在留資格で滞在することができます。
放置するとこうなります
|
・銀行口座:ATMが使えなくなる。給与振込の受け取りや公共料金の引き落としが止まる可能性があります。 ・マイナンバーカード:健康保険証として使えなくなる可能性があります(失効後3か月間は猶予期間あり)。コンビニでの住民票取得など行政サービスも利用できなくなります。 |
特例期間までに審査結果が出ない場合の対応
手続き①:マイナンバーカードの特例期間延長(市区町村)
外国籍の方のマイナンバーカードは、在留期間満了日が有効期限として設定されています。在留カードを更新すれば有効期限も延ばせますが、審査が間に合わなかった場合、カードの有効期限は自動的には延長されません。放置するとカードが失効し、健康保険証としての利用やコンビニ交付などが使えなくなります。
こうした事態を防ぐために、市区町村では「特例期間延長手続」を設けています。申請中であることを申し出て有効期限を最長2か月延長することができます。
必要書類
- 本人のマイナンバーカード(数字4桁の暗証番号が必要)
- 窓口申請の場合:在留カード裏面右下に「在留期間更新許可申請中」のスタンプが押されたもの
- オンライン申請の場合:【入管庁】申請受付番号(受付仮番号)のお知らせメール(印刷またはスマートフォン画面での提示)
手続きの流れ
-
1
マイナンバーカードの有効期限が切れる前に、住所地の市区町村窓口へ行きます。特例期間延長の申請を行うと、カード券面に新しい有効期限(在留期間満了日から最長2か月後)が追記されます。暗証番号(数字4桁)が必要なため、原則本人が窓口に出向きます。 -
2
在留資格の許可が下りて新しい在留カードを受け取ったら、速やかに市区町村窓口へ行きます。新しい在留カードをもとにマイナンバーカードの有効期間を正式に更新します。手続き可能なタイミングは自治体によって異なる場合があるため、事前にご確認ください。
|
注意事項 マイナンバーカードの有効期限をすでに過ぎてしまった場合、特例延長はできません。再申請となり手数料1,000円(電子証明書不要の場合は800円)が必要です。 |
手続きはお住まいの市区町村窓口で行います。全国の市区町村で対応しています。手続き方法の詳細は自治体によって異なる場合があるため、事前に各市区町村のウェブサイトまたは窓口でご確認ください。
手続き②:銀行口座への届出
在留カードを更新しても、銀行には自動で通知されません。金融機関側は在留期限の情報をもとに口座を管理しており、期限を過ぎたまま何も申告がなければ、取引制限がかかる仕組みになっています。
2025年4月以降、メガバンクを含む多くの金融機関がこの管理を強化しています。引き落としや振込が突然できなくなると生活への影響が大きいため、特例期間に入ったら速やかに各金融機関へ申告してください。
申請中であることを証明するもの
- 窓口申請の場合:在留カード裏面右下の「在留資格更新許可申請中」スタンプ
- オンライン申請の場合:【入管庁】申請受付番号(受付仮番号)のお知らせメール(申請人氏名・受付日・受付番号・申請種別・在留カード番号の記載があるもの)
|
ご注意 届出は特例期間に入ってから行うことが多いですが、必要な書類や手続きは銀行ごとに違います。特例期間に入る前に、なるべく早めにご利用の金融機関へ確認しておくと、手続きがスムーズに進みます。 |
手続きのチェックリスト(在留期限内に審査が完了しないケース)
よくある質問
| Q | 在留期限を過ぎてしまいました。このまま日本にいても大丈夫ですか? |
| A | 在留期間更新許可申請を済ませていれば、「特例期間」として在留期限を過ぎても従来の在留資格で滞在・就労できます。ただし申請をしていない場合は不法滞在となりますので、速やかに入管へ行きましょう。 |
| Q | 特例期間中、銀行のATMは使えなくなりますか? |
| A | 金融機関に届出をしないまま在留期限を過ぎると、取引制限がかかりATMが使えなくなる場合があります。特例期間に入ったら、できるだけ早くお使いの金融機関に申請してください。必要な書類や手続き方法は銀行ごとに異なります。 |
| Q | マイナンバーカードの特例期間延長はいつまでに手続きすればよいですか? |
| A | マイナンバーカードの有効期限(在留期間満了日)が切れる前に、住所地の市区町村窓口で手続きが必要です。有効期限を過ぎると特例延長ができなくなり、再交付には手数料1,000円(電子証明書不要は800円)がかかります。 |
| Q | マイナンバーカードが失効すると健康保険証として使えなくなりますか? |
| A | 失効後3か月間は猶予期間があり、その間は健康保険証として使用できます。ただし猶予期間を過ぎると使えなくなりますので、早めに再交付の手続きをしてください。 |
| Q | オンラインで在留期間更新申請をしました。窓口申請のスタンプがないのですが大丈夫ですか? |
| A | 大丈夫です。オンライン申請の場合は、申請後に届く【入管庁】申請受付番号(受付仮番号)のお知らせメールが証明書類になります。市区町村窓口・銀行どちらの手続きでも使用できます。印刷またはスマートフォン画面での提示が可能です。 |
| Q | 配偶者ビザや留学ビザでも同じ手続きが必要ですか? |
| A | はい、就労ビザと同様に必要です。在留期間のある外国籍の方であれば、ビザの種類にかかわらずマイナンバーカードの有効期限は在留期間満了日に設定されています。銀行口座の取引制限についても同様です。 |
|
在留期間の更新申請、自分でできるか不安ですか? 就労・配偶者・留学ビザの更新申請をサポートします。 |
|
[この記事の執筆者] 行政書士 山川鬪志 フィラール行政書士事務所 代表 日本行政書士会連合会 東京都行政書士会 新宿支部所属 登録番号 19082576 専門業務:ビザ(在留資格)申請、帰化許可申請 保有資格:申請取次行政書士 認定コンプライアンス・オフィサー |
本記事の情報は2026年5月時点の公開情報に基づいています。各金融機関・市区町村の手続きは変更される場合があります。最新情報は各機関の公式ページでご確認ください。





